iznewsハイライト December 2003

Date: Tue, 02 Dec 2003 15:48:45 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00481] Fwd: EMSJ gogai  12/7−8グローバリゼーションとアジア:アジアの独自性とは何か@早稲田大学

興味深いシンポジウムの案内が来たので、転送します。

だれか、ぜひ参加して、感想をここにシェアしてくださるとうれしいです。

(私は7日からWSISサミット本番で、ジュネーブに出張なので、
 残念ながら出られないものですか)。

会津 泉


>Date: Fri, 28 Nov 2003 15:55:23 +0900
>From: Yuka Ishii
>Subject: EMSJ gogai
>
>*<国際シンポジウム「グローバリゼーションとアジア:アジアの独
>自性とは何か」のご案内>*
>
>早稲田大学21世紀COEプログラム「現代アジア学の創生」(COE-CAS)
>では、本年3月の第一回目のシンポジウムに引き続き、第二回シンポ
>ジウムとして、公開国際シンポジウム「グローバリゼーションとアジ
>ア:アジアの独自性とは何か」を、12月7日(日)、8日(月)、早稲
>田大学国際会議場(入場無料・同時通訳付)にて開催いたします。
>
>アメリカ、中国、韓国、タイから、「アジア・アイデンティティ」に
>ついて議論を深めるにふさわしい、気鋭の研究者たちを集めた、豪華
>なシンポジウムとなっておりますので、下記、案内をご参照の上、是
>非この機会をお見逃しのないよう、ふるってご参加下さい。
>
>尚、スケジュールの詳細につきましては、当COE-CASのHP 
>http://www.waseda-coe-cas.jp をご参照くださいませ。
>
>----------------------------------
> お問い合わせ先
> 早稲田大学COE−CASオフィス
> TEL:5287−5091
> mail:office:waseda-coe-cas.jp
> -----------------------------
>
>前回は、皆様のおかげで大変な盛況であったとともに、「現代アジア
>学の創生」にふさわしい刺激に満ちた議論が交わされました。
>
>今回は、「アジアの独自性とは何か」あるいは「アジア・アイデンテ
>ィティはあるのか」をテーマに、アメリカおよびアジア諸国から、気
>鋭の研究者たちにお集まりいただき、講演をしていただきます。そし
>て、本COEプログラムのメンバーを加えて徹底した議論をたたかわ
>せ、「21世紀において地球社会はどういう価値に基づいて構成される
>べきか」「アジア地域は地球社会全体に対してどのような貢献ができ
>るか」といった問題にせまっていきたいと考えております。
>
>海外からの4名の招待者についてご紹介いたします。
>
>ギルバート・ローズマン氏は、日本・中国・ロシアを中心に、国家間
>関係や歴史・社会の比較分析など、多くの意欲的な著作を発表してき
>たアメリカの社会学者です。
>
>中国の清朝期や日本の江戸時代、ロシアの帝政期など、近代化以前の
>時期における都市集住パターンや都市間ネットワークに注目した計量
>分析の試み、あるいは政策決定者やオピニオンリーダーたちの幅広い
>議論から国家間の相互認識を分析する試みなど、各国語の豊富な文
>献・資料を駆使した大胆かつ緻密な分析は、大きな反響を呼んできま
>した。近年は、北東アジアのリージョナリズムの成立の可能性につい
>て、精力的な研究を行っております。日ロ関係や中ロ関係などに関す
>る多くの編著も手がけており、アメリカのアジア研究者としては日本
>でも最も著名な学者の一人でしょう。
>
>林尚立氏は、1990年代以降、政治学理論や中国政治に関する多くの著
>作を発表し、若干40歳という若
>さながら中国の新しい政治学をリードしている人物の一人です。
>
>特に、中国共産党における党内民主の問題や、党・政府関係、あるい
>は中央・地方関係など、中国の政治体制のあり方について注目すべき
>論文を多数発表し、また積極的な提言・発言をしてきました。日本政
>治への関心も深く、特に日本の国家運営における党・官僚関係の重要
>性に着目した著作・論文を発表しております。現在の胡錦濤政権で
>は、政治改革に関するブレーンを務めるなど、現実政策への影響も大
>きく、今後の中国の体制の行方を占う上でも最も注目すべき人物であ
>り、今回のシンポジウムの報告も、中国の改革の方向性を示す重要な
>報告となるようです。
>
>張寅性氏は、日韓を中心とした東アジアの国際政治思想を専門とす
>る、気鋭の研究者です。
>
>特に、開国期における日本、韓国の知識人の言説から、その対外認識
>やアイデンティティに関する政治的特質を読み取り、比較思想の視座
>からこれをを鋭く分析した諸論考は、非常に高い評価を得ておりま
>す。近年は、現代における日本や韓国のグローバル化やナショナルア
>イデンティティに関する分析にも力を入れており、また、東アジアに
>おける共同体の可能性や課題についての発言も積極的に行っておりま
>す。日本で博士号を取得し、日本の学会やシンポジウム等での発言も
>多く、韓国における代表的な日本研究者として今後の学界をリードし
>てゆく人物といえます。
> 
>トンチャイ・ウィニチャクン氏は、タイおよび東南アジアの近現代に
>おける歴史研究の第一人者です。
>
>軍事独裁政権を転覆させるきっかけとなりタイ現代史に一時代を画し
>た1973年の「学生革命」の際、学生リーダーの一人として指導的な役
>割を果たし、その後の軍事政権下で二年間の投獄生活を送ったトンチ
>ャイ氏の経験は、タイ史におけるナショナリズム分析に独自の鋭さを
>もたらしています。特に、1994年に発表したSiam Mapped: A History
>of the Geo-Body of a Nationは、国民国家形成期におけるタイ国家
>の変容を、「地理的身体(Geo-Body)」という概念を使って斬新に切
>り取った画期的な著作であり、かのベネディクト・アンダーソン氏か
>ら「『想像の共同体』を補完するもの」として絶賛され、近代タイ史
>のみならず、国民国家論、ナショナリズム研究の分野でもスタンダー
>ドとなるべき著作となっております。
>
>このように、アメリカ、中国、韓国、タイから、「アジア・アイデン
>ティティ」について議論を深めるにふさわしい、気鋭の研究者たちを
>集めた、豪華なシンポジウムとなっております。
>
>是非この機会をお見逃しのないよう、ふるってご参加下さい。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
Date: Thu, 04 Dec 2003 01:29:11 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00482] <緊急・請協力> ケータイの番号の乗り換えについて、、

12月というのに、暖かいですね、、

さて、突然ですが、ボランティア募集です。

総務省が、「ケータイ電話の番号ポータビリティ」の研究会を始めました。
つまり、ケータイの会社を変えても(ドコモからAUに、AUからボーダフォンに、、、と)
いままで使っていた番号を変えなくてもいいようにすべきかどうか、と。

私もその委員にしていただきました。

今月16日に、利用者側委員の意見を研究会で発表できることになりました。
いずれ、総務省ホームページで「パブコメ」も実施されるようですが。

で、できれば利用者の意見、生の声を集めたく、、オンラインでのアンケートを
やってみようと考えてみました。

ただし、私が7日から15日まで、ジュネーブに出張になることもあり、とても一人では
間に合いません。で、その実施方法について、お知恵と力を拝借したく、
われこそは、とボランティアしていただける方、メールください。原則として、個人の
立場で。

でお願いしたいのは、

1)アンケートの設問についてのアドバイス
2)アンケートの発送・回収・集計のご協力です

どうすれば、簡単に、しかし正確に、たくさんの声を集めて、
分析整理までできるか、の知恵です。

いずれも、「手作り」でやってみたいのですが、なにしろ時間もお金もなく、、、
でも、数名でも協力していただいて、ベストエフォーとで、と思います。

そんなことしなくてもすでに良いアンケートが実施されて、結果があるよ、
というのであれば、教えてください。それだけでも十分かもしれませんが。

そうそう、本当は海外のユーザーの実感も知りたいのです。
料金への意見、満足度など、、、

いろいろご質問もあるかと思いますが、あんまり細かくお答えする時間は
ないかもしれないこと、あらかじめお断りします、すみません。

まずはご協力いただける方を募集します。至急メールください。

ということで、よろしくお願いします。

会津 泉

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Date: Thu, 04 Dec 2003 12:00:28 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00483] < 地域情報化・岐阜宣言 > オンライン署名を!目標1000人(いや1万人かな?)

坪田さんたち日経デジタルコアが主催した、岐阜での「合宿」の最後に、國領さんが
起草してできた、<地域情報化・岐阜宣言>、署名が100名を超えました。

http://www.nikkei.co.jp/digitalcore/riaward/sengen/

参加されなかった人も、読んで賛成していただければ、ぜひオンライン署名を
していただけるとうれしいと思います。

署名するのに資格とか肩書きは、全く必要ないそうです。
学生さんでも、主婦の方でも、「賛同」という気合だけで十分だそうです。

署名が集まってどうなるの、ということは、よくわかりませんが、ひとつの
「社会的力」にはなるのだと思います。

ということで、私からもぜひぜひよろしくお願いします。

会津 泉

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Date: Fri, 05 Dec 2003 11:31:05 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00485] フランク・バーンズが亡くなりました

このリストの大半のメンバーの皆さんはご存知ない人物だと思うのですが、、

アメリカで80年代に The Meta Net という「電子会議」を使ったオンライン
シンクタンクをベンチャーとして始めた、フランク・バーンズが、アメリカ時間の12月
4日、亡くなりました。私も詳しいことは知らないのですが、、

彼には、1985年に、リサ・カールソン(いまはリサ・キンボール、10月に来日した)
の紹介で出会ったのですが、その後の私の仕事と人生には、かなり決定的な
出会いになりました。

「パソコン通信」の向こう側に「電子会議」と、そして、人間のネットワーキングの
パワーがあるということをはじめて教えてくれたのが、リサとフランクだったのです。
 ベトナム戦争の負けた米軍で、なぜ負けたかを探る「反省プロジェクト」で、電
子会議を使ってその可能性に気が付き、軍をやめて始めたのが、メタネットと、
Meta Systems Design というベンチャーでした。

出会いの約半年後に、何人かの仲間を募ってネッ研こと、ネットワーキングデザ
イン研究所を始め、86年の4月の設立記念セミナーに彼を日本に招き、我が家
に泊まってもらいました。 

「電子会議」というコンセプトを日本で宣伝しまくりました。
ちょうど初期のインターネットのように(そこまではいかないけど)。

それが、すぐにコアラとの出会いにつながり、仙台のコミネットにも売り込み、、、
リクルートの社内システム「あいしてるワン」、毎年開いたネットワーキングフォー ラム、
仙台にも来てくれたし、、、、 

すべてあのときのリサとフランクとの出会いが大きなきっかけ(の一つ)でした。
日本で彼に出会った人も大勢いるはずです。

ワシントンにベースがあって、政府の関係者との付き合いもあり、アル・ゴアも
彼らのネットを使っていたようです。

以下、私に届いた一報です。

Frank died this afternoon surrounded by his family. We've created a
conference on MetaNet (http://www.tmn.com) called FRANK where we can share
thoughts and memories ....

* lisa

Here's his address if you would like to write a note to his wife, billye ...

Billye Adams
1602 E 18th Street
Georgetown TX 78626

なお、お悔やみのメールは、Lisa Kimball lisa@groupjazz.com までどうぞ。

会津 泉

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Date: Fri, 05 Dec 2003 23:06:54 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00486] アンケート開始! 携帯電話の番号ポータビリティについて

このリストでの呼びかけに、アクセスメディア・インターナショナルの越智社長が
答えられて、ウェブでのインタラクティブ調査ができました。ぜひ、アクセスして
回答をお願いします。

 また、以下の呼びかけを、迷惑にならない限りで、どんどん流してください。

 結果はリアルタイムで集計できるそうですので、16日の研究会で一部発表
し、残りは1月の研究会で発表・データ提供しようと思います。

 越智さん、ありがとうございます。また、途中でアドバイスをくださった何人か
の皆さんにも、お礼申し上げます。

会津 泉

-----------         
                                【転載歓迎】

     <携帯電話の番号ポータビリティについて アンケートです>

11月に携帯電話の番号ポータビリティについての研究会が総務省によって設置され、
現在検討を進めています。

そこでの議論の参考になればということで、携帯電話の利用状況、料金についての感想、
番号を変えずに会社を変更する意志があるかどうかなどについて、利用者の意見を聞こ
うという、オンラインアンケートが以下のサイトにできました。

 ご関心のある方、ぜひこのサイトで、以下のホームページ上のアンケートにお答え ください。

http://rhq.ami.co.jp/

なお、これは、専門調査機関であるアクセス メディア インターナショナル株式会社が自
主的に実施・分析するもので、総務省や携帯事業者の依頼によるものではありません。

本日12月5日から19日までが調査期間になっています。回答するのに全部で5分ぐら
いしかかかりませんので、ぜひ、このサイトでお答えください。

よろしくお願いします。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
Date: Sun, 07 Dec 2003 02:21:55 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00487] Fwd: WSISに関するメールマガジンの紹介

明日(今日)から、ジュネーブに出かけるのですが、若者たちが、毎日の
様子を、メルマガでレポートしてくれるようです。

ご興味のある方は、ぜひ購読を。これは日本語ですので。

>皆様
>お久しぶりです。日本国際連合学生連盟の奥智美です。
>今回私たちの団体からは6名ジュネーブに行くことになりました。
>
>ジュネーブではユースコーカス、私たちの母体であるISMUNの
>サイドイベントを中心に活動する予定です。
>
>さらに今回のサミット期間中、サミットの情報を現地から
>リアルタイムでメールマガジンという形でお届けします。
>学生の視点ということで、大手メディアとはまた違った情報を
>お届けできると思います。
>
>以下詳細を載せていますのでぜひご検討ください。
>また私たちの団体に関しましては、HPがございますので
>こちらもあわせてご覧ください。
>http://members.at.infoseek.co.jp/unsajp/
>
>−−−−−−−−−−−−−−−−−-−−−−−−−−−−−−−
>NGO団体様へ
>
> 2003年12月
>
> 私たちは日本国際連合学生連盟共同研究プロジェクトという関東の学生
>たちにより構成されている学生NGOです。私たちの団体は国際連合経済社
>会理事会により付与されるカテゴリー1という国連主催の国際会議における
>協議資格を得ておりまして、12月10日から12日まで、ITUの主催によりジュ
>ネーブで開催される世界情報社会サミット(WSIS)に参加いたします。
>
> なお、当団体のメンバーは東京大学、慶応大学、早稲田大学、中央大学、
>筑波大学、横浜国立大学、創価大学などの学生有志です。
>―――――――――――――――――――――――――――――
> 私たちは今回の会議において、日本で唯一会議開催中リアルタイムにメール
>マガジンを配信することを企画しております。学生によるNGOという立場を活か
>して、若者の視点で国際会議を伝えるとともに、大手メディアではカバーしきれ
>ない分野に焦点を当てて、情報を発信していきます。現在の読者数は200人
>弱ですが、日本ではあまり認知度の高くないWSISに関心を持っていただきたい
>と考えております。唐突なお知らせで申し訳ありませんが、貴会のご協力をいた
>だいてより多くの日本の方に読んでもらえるように、この情報を提供していただけ
>ないでしょうか。どうぞよろしくお願いいたします。
>
>メールマガジン名:
> ◆情報特急便◆〜ユース(若者)から見た世界情報社会サミット〜
>
>配信期間・時間: 12月7日〜13日、毎日22:00
>
>意義:会議場においてのみ得ることのできるWSISの情報を多くの人に発信し、
>国際会議を身近に感じてもらうとともに、“人”に焦点を当てた記事を通して、
>多くの人に情報社会について関心を持ってもらう。
>
>メールマガジンの内容は以下のものを予定しております。
>
>・会議参加者へのインタビュー
>(各国政府代表者、企業、国際機関、NGO団体などの各ステイクホルダー
>が対象)
>
>・「あなたとWSIS」
>(WSISを身近に感じてもらうための当団体メンバーによるエッセイ)
>
>・世界の若者たちへのインタビュー(会議に来ている海外のユースが対象)
>
>・本日の会議での動向(本会議、サイドイベントなど)
>
>・臨時特集
>
>http://www.mag2.com/m/0000118276.htm
>から登録できるようになっております。媒体は「まぐまぐ」です。
>
>発信者:日本国際連合学生連盟共同研究プロジェクト
>プレスリリース担当
>慶應義塾大学総合政策学部1年
>     菅沼 明正
>−−−−−−−−−−−−−−−−−-−−−−−−−−−−−−−
>
>*******************
>
>慶應義塾大学法学部政治学科2年
>奥智美
>
>*******************

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Date: Sun, 07 Dec 2003 10:48:29 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00488] 成田から、、

恒例の?、成田のラウンジからです。今年で、10回目ぐらいです。
今度も、ジュネーブ、世界情報社会サミットです。

揉めにもめていた、「インターネット・ガバナンス」などをめぐる宣言案、行動計画
の各国政府による交渉は、本番直前にどうやら妥協が成立したようです。
 とはいえ、かなり「玉虫色」のようで、これから本格的な議論になっていくと
思われます。インターネットの「管理」は、民間主導のまま続けるのか、政府の
関与を強めるべきなのか、市民社会がもっと参加すべきなのか、という議論です。

では、行ってきます! 15日に戻ります。

会津 泉

追伸 携帯電話の料金などをめぐるウェブアンケート、よろしくお願いします。

http://rhq.ami.co.jp/

です。

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Date: Mon, 08 Dec 2003 15:27:44 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00490] Re: 成田から、、

前村さん、

とてもタイムリーに、また大事な内容を含んだコメントをありがとうございます。
ほとんど同感です。

実は、ICANNのAtLargeの議論や組織化の問題でもがいている最中なので、
たいへん励まされる思いがします。

というのは、どうも、ICANNの問題をいくらアピールしようとしても、エンジニア
の人たちからは、

「結局俺たちが舵取りをしているのだから、ユーザーは文句は多少あるかも
しれないけど、インプットだけしてくれれば、あとは任せてもらって大丈夫だよ」
という声が強いように思っていました。

また、肝心の利用者からは、
「技術的な問題は難しいから、専門家に任せておけばいいのでは」というのが、
大多数の声だと思います。

ICANNが形成される過程で、一部の利用者、とくに市民活動に取り組んでき
ている人たちは、インターネットの言論の自由や、まさにガバナンスの問題に
関心をもって積極的に参加しようとしましたが、結局上記の2つの声の間で、
頓挫したと思います。

でも、こうした流れは、その時点、その時点の状況の反映でもあると思うわけで、
いま、前村さんがいみじくもご指摘されたように、インターネットの利用者層が
大きく広がり、エンジニアの皆さんの努力や、技術とサービスの進歩によって、
インターネットがもつ社会的な力、影響力の大きさは、たとえばICANNができ
た数年前とは比べ物にならないほどになっていると思います。

その現れの一つが、まさにWSISでのICANN/インターネットガバナンス議論で、
中国政府などが「インターネットは、いまや自分たちの国と社会全体にも大きな
影響力をもつようになった、だからその管理には政府が発言し、責任をもつの
は当然ではないか」という主張が出て、それに同調する政府も多くでているの
だと思います。

WSISでは、インターネット・ガバナンスについては、とうとう国連事務総長が責任
をもってタスクフォースをつくり、2005年までに検討・提案するということで宣言案
についての妥協が成立したようです。(以前の案では、ITUの事務総長でした)。
そこには、政府、民間、そして市民社会などのすべての利害当事者がフルに参
加するということも明記してあります。

そういう意味で、インターネットの管理、運用、次への発展の方向性について
は、これまでの、ある種の「狭い」枠組みだけでは、もはや十分ではなくなって
きているということは明らかになってきたと思います。

 問題は、ではどうやってその枠組みを広げていくべきか、ということだと思います。
そのいわば「主導権争い」が、いま始まっているのだと思います。ここで必要なのは、
だれが主導権を握るかをさきに争うのではなく、関心のある人すべてに枠組みを広
げ、そのなかで、問題点を整理し、それに最適な主体の組み合わせをつくっていく
ことだと思います。(JPNICにも、それを期待します)。

現在までのICANNのAtLargeは、「利用者が自発的に集まる」ということが前提としてつ
くられたモデルです。しかし、実際に年に何回もの国際会議とその間のメーリングリス
トや電話会議などに継続的に参加することは、少なくとも現在の状況で、一般利用者
としてできる人など、世界のどこにもほとんどいないと思います。
 その意味では、ある種非現実的な想定が前提になっていると思えてなりません。
 だから、やらない、とするのではなく、どうすれば可能になるのかを現実的に追求する
こと、ここがポイントだと思ってます。

 その意味では、まさにローカルな、それぞれの現場での問題、日本なら日本のインタ
ーネットの利用というところから、地に足をつけて活動することが大事なのだと思い ます。
当たり前といえば当たり前ですが、利用者の側からの取り組みというのは、これまで、
ほとんどないだけに、簡単ではないと痛感しています。

そろそろ仕事が始まるので、このくらいにします。

続きはまた書こうと思います。

会津 泉

At 12:49 03/12/08 +0900, MAEMURA Akinori wrote:
>会津さん,皆さん,
>
> 前村です。
>
> WSISのほう、大変そうな話ばかり伺うところですが、がんばって
>下さい。
>
> 微妙に関連する話です。ちょっと長くなりますが失礼します。
>
> 先週一週間 InternetWeek が開催されていました。このリストで
>もご紹介されて、会津さんからも「エンジニア向けだ」というご指
>摘、確かにごもっともなわけですが、今回のIWを過ごしてきて強烈
>に感じた感想というのが、
>
>
>「インターネットはもはや運営するエンジニアだけのものではない」
>
>ということです。いくつか例があります。
>
>
> 1) 固定IPアドレスを家庭に割り当てることができるサービス
> が増えてきた。
>
> 全ての割り当て済みIPアドレスは、whoisと呼ばれる公開
> データベース上に割り当てられた会社の名前とともにパブ
> リックに公開されるんだけど、家庭ユーザにおいて「個人
> 名を公開したくない」という要望が強くなってきた。
>
> これまでは、固定IPアドレスを持つということはインター
> ネットの一翼を担うという意味合いで、トラブル連絡先を
> 明記するという考え方だったのが、通用しない時代が来て
> いる。
>
>
> 2) VoIPやENUMによって電話のトラフィックをインターネット
> に持ち込み、またインターネットの技術で電話が使えるよ
> うになってきた。つまり、コンピュータを使えない人もイ
> ンターネットを利用し、そのメリットを享受し、トラブル
> に苛まれることになってきた
>
> 3) RFIDなどもインターネットと組み合わせで実装されること
> が多い。商品にRFIDタグをつけることがあったとすれば、
> それによって、店で買い物をすることがインターネットを
> 利用するという意味合いを持ち始めた。
>
>
>というわけで、これまでも社会基盤となりつつあったインターネッ
>トは、今後完全に社会基盤となってしまうということだなぁ、と感
>じてしまいました。
>
>時折りしも、今までのインターネットの技術調整を担ってきた
>JEPG/IPが解散するというIWで、というのも歴史でしょうか。
>
>
>会期中にやったJPNICの理事合宿検討会で、理事長である村井純さん
>も正にこういう状況を捉えながら話をなさるに、
>
>社会基盤になるということは、政府が責任を持つべき仕事としてよ
>り興味を持ち始めるということなのだけど、インターネットはこれ
>までの通り民間主導で管理しつづけられるべきだと信じている。
>
>JPNICみたいなところは、今までは業界や提供者だけをみてきたが、
>今後は利用者までスコープを広げないといけないだろうし、また政
>府から見て安心して任せられるような舵取りをしていかないといけ
>ないのではないか、とのこと。
>
>
>これもまた、時折りしも、ICANNが改革をやっていたり、WSISで
>ICANN否定政府主導論が立ち上がってくるときに、です。
>
>会津さんからもICANN ALACの活動の観点から、ガバナンスというも
>のは提供者だけでなく利用者サイドからも参加がなければならない
>というお話を伺ったところです。
>
>
>JPNICの立場としても責任重大だなぁと思っています。
>
>>長文失礼しました。
>
>-----
>前村 昌紀(まえむらあきのり)        

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
Date: Thu, 11 Dec 2003 06:26:49 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00492] from Geneva

今日からサミット本番が始まりました。といっても、われわれは、日本政府のイベント、
「ユビキタス・ネットワーク社会」というワークショップのかかりっきりで、他の行 事には
まったく出なかったので、どんな様子なのかは、実はぜんぜんわかりませんでした。

 市民社会(Civil Society)/NGOのメンバーがもっとも問題にしているのは、ネット
環境が整備されていないことです。「情報社会サミット」で、「すべての人のアクセス」
が問題になっているのに、この会場になっている広大なホールでは、無線LANの
アクセスが、事実上ほとんど使えません。

「ほとんど」というのは、一応全参加者に大して、会場の無線LANを提供しているス
イスコム=電話会社が、2時間までの無料カードを配布しているからです。ただし、
私も昨日アクセスが必要で、これを使ってみたのですが、「エラー」で入れません
でした。入れた人も、2時間は必要ないからと、10分か20分かでログアウトしよう
とすると、それで全2時間を使い切ったことになってしまうようです。その後は、1分
1フラン、つまり1分80円、最大でたしか1週間200フランという、べらぼうな金額の
課金になるのです。

いくら広大な会場とはいえ、全部を無線LANでカバーしても、おそらく数百万円で
すむでしょうが、それをスポンサーしないで、有料にするというのが、今回のサミット
主催者の認識でした、これはさすがに呆れて物も言えないと、私も思います。
 (パーティーとか、他のコストはたくさんかけているのは明らかですから)。

また、サイバーカフェとか、その他有線LANもあって、ラップトップをつなげるよう
になってはいたのですが、DHCPという、自動的にアドレスをとってくる仕組みは
用意されてなくて、固定のIPアドレスで、しかもその設定情報は明らかになって
いないという、、超お粗末な体制でした。

背後にどんな事情があるかわかりませんが、、ネット環境という点でいえば、主催者
であるスイス政府、通信スポンサーであるらしいスイスコム、事務局となったITUの
それぞれの認識の甘さが露呈したと思います。

10月にICANNの会議でチュニジアに行きましたが、少なくとも会場のホテルでは
全域で、問題なくネットが使えました。2005年にはチュニジア開催ですが、きっと
大丈夫でしょう。

しかし、、無線LANが自由に使えないということは、会場で互いに連絡をとりあう
のも不便ですし、現場からのレポートをアップするのも、困難になります。

現にこのレポートも、ホテルに帰って、ダイアルアップ、電話回線でアップします。

やれやれ、、、です。 昔よく「百聞一験」といって、自分で使うことがなにより
大事だと申し上げていたのですが、、今回の主催者も、自分が使うということが
ないのでしょう、、、

ともあれ、情報社会サミットの、ある意味での二重構造が浮き彫りになったと
思っています。

会津 泉

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
Date: Thu, 11 Dec 2003 20:47:00 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00493] ANEPRシンポジウム <新しい秩序を模索するアジア>

1月16−17日に、経済産業研究所(RIETI)主催で、以下のシンポジウムが
開催されます。一般公開はされていないようですが、下記URLから申し込め
ますので、ご興味のある方はぜひどうぞ。

http://www.rieti.go.jp/cgi-bin/e04011601/entry.cgi?lang=jp&lm=id52snqHX

Asian Network of Economic Policy Research (ANEPR) 2003-2004
新しい秩序を模索するアジア

ソ連の崩壊と冷戦の終結、マーストリヒト条約締結、WTO設立など、世界は新
しい秩序を模索しています。しかし、世界レベルでの経済の自由化プロセスは
期待通りに進んでいません。文化や社会基準の相違はグローバリゼーション
の枠組みの中では文明の衝突という「越えられない壁」として捉えられる傾向が
あります。
また、安全保障の分野でも、国際連合は世界に期待された国際紛争処理に
おけるリーダシップを発揮できずに、米国が積極的に関わってきているという
現状です。

本シンポジウムは、過去3回開催されたANEPRシンポジウムと同様に、この会
議を通して域内外の経済政策研究者やアジア専門家のネットワークを構築す
ると共に、上記の問題をとりあげ、ご参加する方々を建設的かつ刺激的な議
論に引き込んで行きたいと考えております。

日時: 2004年1月16日(金)・17日(土) 終日
会場: 国際連合大学(東京都渋谷区)
開催言語: 英語

お問合せ: RIETI 松倉・加藤(e-mail: conf-anepr4@rieti.go.jp)
Tel:03-3501-8398

※ 今回のシンポジウムは会場スペースの都合上、一般公開はしておりません。
シンポジウム終了後、インターネットにて当日の模様の一部をビデオ映像でご
紹介(動画配信)する予定です。また資料も後日、本サイトからダウンロードして
いただけます。

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Date: Fri, 12 Dec 2003 22:50:47 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00495] Re: from Geneva

そのサミットが開かれているジュネーブの会場から、です。

この記事を書いたのは、Ken Cukier というフリーのジャーナリストで、
以前、Communications Week InternationalそしてWall Street
Journal Europe, 同Asia に在籍していた記者で、僕もよ〜く知って
いる人です。いまはハーバードで、ICANNとガバナンスについての
研究、論文=本を書いています。 で、いま本人と会って話したので
それも含めて、私のコメントを付加します。

さて、池田さんが「賛成」されている対象が、この記事のどの部分なのか、
よくわからないのですが、英語を読むのが面倒な方などの誤解を招くと
いけないので、一言付け加えます。

この記事は、けっしてこの情報社会サミットの意義を全否定しているもの
ではありません。デジタルデバイドという考えの有効性は疑問に付してい
ますが、途上国が求めている新たな基金を先進国が否定していることも
批判しています。すべての努力が無駄だといっいるわけではありません。

 また後段では、池田さんは触れていませんが、インターネットのガバナ
ンスが問題になり、とくにICANNについて、中国やアフリカ、中近東の諸
国が、ITUなどの多国間機関に移管すべきだと主張したことなどを取り上
げています。サミットの宣言では、国連事務総長のもとにワーキンググル
ープを設置して検討し、2005年のチュニスサミットで報告するように、とい
うようになりました。(あと1、2時間で、たぶん正式採択されるはずですが、、、)

 この記事では、最後の段落で、「ファッジだが、それでも国々がインタ
ーネットの運用について議論するようになったことは、ポジティブな印だ」
と言っています。インターネットが人々の日常生活の一部になったのだか
ら、ネットが国家と無縁の存在だという古い考えはもう通用しない、として。

 なお、この「ファッジ」という見出しの表現は、書いた本人のものではなく、
デスクが付加したようです。「くだらない」「馬鹿騒ぎ」という意味と、「甘くて
柔らかいお菓子」という意味の両方をかけたようですが。

 たしかに、政治的なプロセスとしては、多くの無駄、馬鹿馬鹿しさも否定
できませんが、一方、会場では数多くの真剣な議論、そして、途上国、先
進国を含めての活動の展示、紹介なども行われていて、「情報社会」をテ
ーマとしたイベントとしては、それなりの意義は十分あると思っていることも、
あえて申し上げたいと思います。
 AIDSの克服にも、ICTはかなり使われています。昨日GLOCOMとして
「モバイル技術の社会的・文化的影響」というセッションを主催したのですが
そこでも、東アフリカで、携帯のSMSを使ってAIDSについて簡単な賞金
付きクイズをして、初歩的な知識の普及に効果的だという報告を聞きました。
 もちろん、それで十分だというつもりは毛頭ありませんが。

 メディアはどうしても、いちばん目立つところだけ取り上げるのですが、それ
に振り回されて地味な努力が見逃されるのでは哀しいので。

会津 泉

At 10:11 03/12/12 +0900, IKEDA Nobuo wrote:
>WSISについてのEconomist誌の論評です。有料なので全文引用しておきます。私
>も全面的に賛成です。この壮大な「サミット」はいったい何のためにやるのか、
>さっぱりわからない。
>
>「デジタル・デバイド」という偽善の最大の被害者は、途上国でしょう。彼らの
>最大の問題は、コンピュータがないことではなく、全世界で4000万人にのぼる
>HIV感染者です。
>
>http://www.economist.com/business/displayStory.cfm?story_id=2288724
>

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Date: Sun, 14 Dec 2003 06:51:23 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00497] Re: from Geneva

At 00:06 03/12/14 +0900, IKEDA Nobuo wrote:
>会津さん、お疲れさまです。
>
>いつも、へそ曲がりなコメントですいません。ただ仕事のなくなりつつあるITU
>が、新たな規制の対象としてインターネットに目をつける動機はよくわかるので
>すが、インターネットの側がそれに乗る理由がよくわからない。ネグリ=ハート
>にならっていえば、主権国家の集まる「国際機関」は、インターネットのような
>中心なき「グローバル・ネットワーク」によって否定された古いモデルでしょう。

「インターネットの側がそれに乗る理由」というのの意味がよくわからないのです が、、。

ICANNが、最初に約束したオープンな会員組織を自己否定して、閉ざされた組織に
なったことは、私はマイナスだと思っています。政府の関与が増えることはマイナス
ですが、産業界の利益だけで「自主管理」できるというのも、無理があると思います。
 情報社会のガバナンスの仕組みというのは、まだどこも明らかにできていない課題
であって、WSISがそれを議論することになったのは、ある意味では必然だとおもいます。

>特に、今の国連の実態は「途上国協同組合」で、ITUテレコムも途上国の話題ば
>かりで、うんざりしました。しかも、その途上国にとって切実な問題を論じるわ
>けでもなく、先進国や大手ベンダーに「たかる」話ばかり。ちょうどその時期に
>ASEAN首脳会議をぶつけた日本政府のように、「丁重に無視する」のが最善の対
>応だと思うんですけどね。

この件でいうと、「日本政府」が単一の意思決定をしたわけではなくて、総務省と外務省
の「省益」の調整ができなかっただけだと思います。小泉首相みずからの判断があった
のではないし、、 沖縄サミットで150億ドルを打ち出したのは外務省で、その後始末が
できないまま、内海さんをITUに出した総務省が、WSISを支援せざるをえなくなったわけ
です。 ただし、今回のWSISで、先進国やベンダーに「たかる」話しかなかったと、もし
池田さんが思っているとすれば、それは明らかに事実に反します。

後で、もうすこしきちんと整理して報告しようと思いますが、「先進国対途上国」と いう対立
の図式だけが今回のWSISの構造ではなかったのです。ジェンダー、障害者のアクセシビ
リティ、メディア、などなどすべてをあげるのは無理だすが、きわめて多様な問題 が、多様
に、混乱したまま出されていました。 エコノミストも日経も朝日も、その辺のカ バーはまった
くできていない、ごく表面的なものであったことは、ぜひ皆さん理解してほしいと思 います。

われわれの伝える努力が不足していることは、もちろん認めますが、でもマスメディアの
報道を引用して、それだけで価値判断されるのは、きわめて危険だと思います。

会津 泉

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Date: Sun, 14 Dec 2003 18:12:16 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00499] Re: from Geneva

時間がないので、一点だけ。

私の知る限りでは、WSISで「もっと規制を」と主張したNGOはありません。

ガバナンスに市民社会の参加を求めるという基本スタンスはありますが、
規制強化は聞いたことがありません。

会津 泉



>こういう「国際公共財」をめぐる議論は、きわめて混乱しています。従来の国内
>的な制度で解決できない問題が増えていることは事実ですが、それをもっと基盤
>の弱い国際機関やNGOが解決できるとは思えない。「デジタル・デバイド」にし
>ても地球温暖化にしても捕鯨問題にしても、存在するかどうかも疑わしい問題を
>口実にして官僚が「国際協調」を強要し、NGOがそれに悪乗りして「もっと規制
>を」と騒ぐ醜悪な図式は、もういいかげんにしてほしいものです。
>
>池田信夫

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Date: Tue, 16 Dec 2003 21:12:55 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00503] 携帯電話の番号ポータビリティ、総務省「パブコメ」開始

携帯電話の番号ポータビリティについての、総務省による「パブコメ」募集
のお知らせです。

私もこの研究会のメンバーとして、今日も開かれたのですが、委員会での議論に
参加しています。

で、皆さんからも、ぜひ率直な意見を出してください。
下記サイトから、資料やコメントの出し方などが説明されていますし、
参考資料へのリンクもはられています。

www.soumu.go.jp/s-news/2003/031215_1.html

また、先日ご紹介した自主的な「アンケート」、19日まで第一次の回答を募集中
です。 

今日の研究会でも紹介したのですが、中間集計でも興味深い結果が出ています。

たとえば携帯の料金は「高い」と答えた方が80%を超えています。
また、番号が変わらなければ契約変更を考えるという人が60%を超え、
そのうちの7割の人は有料でも変更するといってます。

ただし、回答数がまだ145と少ないので、まだの方は、ぜひともオンラインで
アンケートにお答えください。

事業者さんは、ボーダフォン以外の、ドコモ、AU、ツーカーの3社は、いずれも
「費用対効果を見極め慎重に対処すべきだ」という意見で、腰が重いようです。
欧米主要国、アジアでも香港、シンガポール、韓国は、ほぼ導入スミです。

ということで、よろしくお願いします。

会津 泉

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                                 (12月15日)

総務省では、本年11月10日より「携帯電話の番号ポータビリティ* の在り方に関する
研究会」(座長:齋藤忠夫 東京大学名誉教授)を開催し、携帯電話の番号ポータ
ビリティの在り方について検討を開始しました。今般、本研究会での各種検討の際
に一般の方々の意見を幅広く反映させるため、下記の要領で意見の募集を行うこ
ととしました。
 頂いたご意見につきましては、本研究会における今後の検討の参考とさせて頂き、
来年2月を目途に、報告書を取りまとめる予定です。

*利用者が携帯電話事業者を変更しても同じ電話番号を利用できる仕組みです。
利用者の利便性向上、事業者間の競争促進(通話料金の低廉化等の可能性)等
の効果がありますが、システムの導入には一定程度の費用がかかります。

<以下略>

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Date: Wed, 17 Dec 2003 20:25:42 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00504] 携帯の番号ポータビリティ研究会での議論について

携帯電話の番号ポータビリティ研究会での議論について、以下に
詳しく紹介されました。私のコメントも、一部出ています。

アクセスメディアインターナショナル、越智さんに協力して
いただいたアンケートのことも、含めてです。

導入前提へと流れが変わった、となっています。たしかに、今回は
とりあえずそういう流れになりましたが、まだわからないと思います。

ともあれ、以下からご覧ください。
http://www.zdnet.co.jp/mobile/0312/16/n_nmp.html

「ユーザーの立場に立った議論」をきちんとすることの難しさを
感じています。

会津 泉

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Date: Fri, 19 Dec 2003 03:21:55 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00506] Re: 携帯の番号ポータビリティ研究会での議論について(長文失礼)

池田さんの、いつも、「黒白」を明快に分ける議論は僕も好きなのですが、、
番号ポータビリティ研究会での議論について、私の意見だけでなく、
多少誤解をされていないかなと思って、コメントしてみます。

 私は、番号ポータビリティ(MNP)の導入には、基本的には賛成です。
ただし「善」かというと、ちょっと形容が違うと思います。

まず、ささやかながらアンケートをしてみてわかったのは、MPNを希望
する利用者は少なくないこと、約半数ということでした。

それと、「希望しない」と答えた人のなかにも、実は「状況が変われば利用したい」、
つまり、「今のキャリアには満足しているが、もっと良いサービスや価格が
出れば利用する」という条件付きで希望しない、という人がそこそこいたことです。
これは、回答を記述式にしたところから拾えました。

キャリア4社、総務省が行ったアンケートでは、設問のせいで、こういう
潜在利用者を見出すことは難しいのでした。

 こうしたアンケート結果は、母数、設問方法などで当然大きく変わるので、
総務省やキャリアの実施した一つか二つかのアンケート結果だけを
参考にするのは危険だと思いました。私のアンケートも母数が145で
すから、そのまま鵜呑みにすべきではありません。

次に、費用対効果費を検討すべきだというのは、原則同意します。
というか、前回の会では、まさにその点を申し上げて、「社会的効果」の推定・
検討がなされてないけどすべきでは、と事務局にお願いしたところ、今回、
イギリスの例が詳しく紹介されました。変更通知を作成、通知する費用などなどが、
細かく積算してあります。その他の欧州諸国のの「推定効果」も資料で簡単に紹介
はされています。

費用についても、日本での推定は、キャリア4社が合同で行ったデータがあって
紹介されているのですが、初期投資が概算で900億円から1500億円、うちソフト
開発費が500億円弱、残りが設備費、ランニング費用は、年間13-47億円という
結果となっています。
 しかし、この費用見積が、どこまで妥当なのかは、判断する根拠・内訳
がほとんど示されてないので、そのまま鵜呑みにすることはできません。

 たとえば、加入者1000万のオランダでは、ソフト開発費はわずか1億4000万円、
同810万人のスウェーデンが33億円といいます。
7000万人の日本で500億円という試算とは、ずいぶんかけ離れています。
米国の費用は、試算で、CTIA(業界団体)は導入時990億円と出しています。
ただし、固定電話も含めてポータブルになりますし、業界は反対でした。

 費用については、事業者の方から、どこまでのシステムをつくるかで、まったく
違ってくるから、単純な比較はできないといわれました。そうだと思います。
 たとえば希望者が申請してから変更までに、1時間で可能にするのか、1週間
待ってもいいのか、によって、たぶん全然方式が違うでしょう。通話の転送方式
も4通りあるとのことで、それによっても違うでしょう。

 という意味で、厳格な意味での「費用対効果」の測定や比較をすることはかなり
困難なようです。だからしても意味がない、とは言いませんが、それだけで決する
ことはできない、と思います。
 なお、これも委員会で申し上げたのですが、想定費用が、たとえば高速道路
の建設費のように、額として巨額で、事業者の経営負担がきわめて大きいオーダ
ーであれば、費用対効果も厳密に検討すべきだと思います。
 しかし、現在の携帯電話の売上額、利益額、年間投資金額からみて、約10年で
4社全部で1000億円という額は、そこまでのレベルではないように感じています。
たぶん、圧縮すれば数百億円から実現できるでしょう。因みにドコモ1社の売り
上げが5兆円、税引き前利益で、毎年1兆円を計上しています。

 池田さんが指摘されている携帯電話の寡占構造と、携帯に配分された帯域の
狭さと、その解決としてのUHF帯の携帯への開放というのは、傾聴に値する意見
だと思います。それはまったく否定するつもりはありませんが、それと、現状の
7000万近い利用者の希望するMNPの解決とは次元が違うことだと思いますし、
かりにUHF帯がおおきく開放されたとしても、同様の問題は継続するのでは
ないでしょうか? 「競争の促進」と「MNP」は、同値ではないと思うのです。

 この研究会に参加しながら、、「番号って誰のもの?」という疑問を抱くように
なっています。個人が「買った」ものなのか、事業者が一時的に貸しているもの
なのか、国民の共通の財産なのか、私権になるのか、、、 経済学でいう公共
財か、コモンズか、コモン・リソースプールか、、、

そのあたりは、池田さんをはじめ、ご専門の方の意見をぜひ聞きたいなと思います。
すくなくとも、いままでの総務省研究会では、そういう議論はまったくされていません。

私は基本的には、MNPは推進すべきだと考えていますので、研究会でもそういう
議論をしていますが、そうではない、という考え方やデータが明確に示され、それが
充分に納得のいくものであれば、もちろん意見を変える用意はあります。

ですが、少なくともこれまでのところ、慎重派といえる皆さん、とくに4社のうちの3社
のキャリアの皆さんから出された意見や資料は、説得力がもう一つ弱く、とても
納得できる水準に達しているとはいえないのです。 導入することで大局を誤る
という危険が高いのであれば、もちろん慎重に考えなければと思っています。

 なお、「先行するアメリカ」とありますが、日本よりはたしかに先行していますが、
アメリカはこの11月から実施になりました。一方英国が99年、スイス、スペインが
2000年、EUが今年6月を期限に実施指令を出して、それ以外の各国も実現して
います。アジアでも、香港、シンガポールは97年(無料で)、香港が99年と先行し、
韓国も最近導入されています。

 たしかに利用率は全般に高くないところが多いようですが、香港は例外的に80%、
デンマークが11%、オランダ、イギリスなどが5%だそうです。

 この研究会では「諸外国が軒並み実現しているので、もし日本で実施しないという
結論を出す場合には、それなりの説得力のある根拠が必要だろう」といわれています。
これは暴論か、正論か、どちらでしょうか。

長くなってすみませんでした。

会津 泉


At 11:42 03/12/18, you wrote:
>Izumi Aizu wrote:
>
> > 導入前提へと流れが変わった、となっています。たしかに、今回は
> > とりあえずそういう流れになりましたが、まだわからないと思います。
>
>どうやら会津さんは「導入は善である」とお考えのようですが、私はこの規制の
>費用対効果は疑わしいと思います。先行して始まった米国でも、目覚ましい効果
>が上がったという話は聞きません。
>
>http://japan.cnet.com/news/special/story/0,2000047679,20062769,00.htm
>
>根本的な問題は、携帯電話の寡占構造と、携帯に配分された帯域の狭さです。こ
>れを解決するのは簡単です。テレビやMCAなどに割り当てられたままほとんど使
>われていないUHF帯を、無線インターネットに開放すればよいのです。米国では、
>FCCがそういう措置を検討しています。
>
>http://hraunfoss.fcc.gov/edocs_public/attachmatch/FCC-02-328A1.pdf
>
>余命いくばくもない携帯電話に「ポータビリティ」を強制するよりも、UHF帯の
>利用状況を徹底的にチェックし、空いている帯域を免許なしで利用可能にするほ
>うが抜本的な競争政策だと思います。この前のシンポジウムでも一部、紹介しま
>したが、われわれは「電波探検隊」でUHF帯の調査を行っています。
>
>http://www.rieti.go.jp/jp/events/03120401/pdf/tanaka.pdf
>
>--
>池田信夫

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Date: Wed, 31 Dec 2003 23:04:54 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00515] 振り返って

あとわずかで、2003年も暮れていきます。

今年は、WSIS(世界情報社会サミット)で明けて、そして暮れていきました。
もっとも、明け方と暮れ方は、だいぶ様相が違いましたが。

年明けは、1月中旬の東京での地域準備会合への、アジア太平洋のNGO
の参加を支援するために、文字通り正月返上で、作業をしてました。
 東京会合では、台湾NGOの参加が大問題になり、そこに直接かかわる
ことになりました。

 国際社会の動きにNGOが欠かせないこと、とくに途上国からの参加が重要
です。国土が破壊されたアフガニスタンの再興にネットが役立てられないか、
ということも課題でしたが、結局何もできないままでした。

後半は、WSISの場に、インターネットのガバナンス問題が持ち込まれ、とくに
現在のICANNの体制への批判を中国やブラジル、南アなどの政府が打ち出し、
代わりにITUなど、国連、国際政府機関への移管を要求し、延々と、かなり消耗
な議論が続きました。ここでも、NGO・市民社会の参加が必須で、そこにかかわ
る議論をしてきました。

98年に設立されたICANNにかかわって5年余、年初には、開かれた組織を実
質上否定したICANNからはもう抜けようと思ったのですが、その会員制度の助
言委員に選ばれてしまい、「最後のご奉公」のつもりで、あらためてかかわって
きました。 その途中で、WSISにぶつかったわけです。

という意味では、来る年も、このインターネットのグローバルなガバナンスの問
題に取り組むことが、一番の課題だと思っています。

もうひとつあげれば、中国に、「国家経済情報システムの評価」という仕事をい
ただいて、今年2回訪問したことも、大きなことでした。 これからの国際社会、
日本にとって、中国は、とっても大きな存在だと思います。WSISでもそうでしたが、

10年前、93年は、ハイパー研の設立の年でした。94年は、GLOCOMの「新生」
の年でした。という意味では、10年が過ぎ、新しい節目を迎えていると思って
います。その延長で、また生まれ変わること、が、来る年の課題だと思っています。

この一年、皆様からいただいた温かいご支援、厳しいご指導、そしてこの場での
目を開かされる議論、本当に感謝です。

このiznewsというささやかな場が、皆様にとってもすこしでも意味のあるもので
あれば、と思っています。

 では、どうぞよいお年を!

会津 泉

 

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