iznewsハイライト January 2003

Date: Wed, 01 Jan 2003 00:27:00 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00171] A happy new year

新しい一年の始まりに、皆さんの平安とますますのご発展をお祈りします。

例によって、あわただしい一年でした。とくに最後は、世界情報社会サミット
(WSIS)にアジアのNGOの参加をサポートする仕事に終われました。

新しい年のキーワードは何になるのでしょうか。日本のこの閉塞感はどこ
で突破できるのでしょうか。

依然として混迷のなかにありしますが、そのなかから新しい希望が見出せること
を信じています。

日本がアジアと協働していくこと、それも、NGPやNPO、あるいはネティズン
と呼ばれる新しい主体が中心になることに可能性があると思います。

皆様にとって、どうぞ素晴らしい一年でありますように。

2003年1月1日

会津 泉

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Date: Sun, 05 Jan 2003 16:23:34 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00172] 正月に、、、ラインゴールドの『Smart Mobs』

三が日も明けて、明日から仕事の方も多いと思います。いかがお過ごしでしょう?

私は、外での仕事こそありませんでしたが、例の世界情報社会サミットWSISの
準備で、毎日毎晩メールその他の仕事が続いて、今年はぜんぜんお正月と
いう感じがしないままできています。

さすがに一日二日、のんびりしたいなあと思ってますが、仕方ないですね。

それでも、昨年暮れに来日した、ハワード・ラインゴールドの最新作『Smart Mobs』
を少しづつ読むことはできて、その内容の濃さに感心し、発奮させられている
ところです。

渋谷のケータイ文化の描写から始まり、フィンランドに飛び、さらにナプスターとP2P、
オープンソースからユビキタス・コンピューティング提唱者のマーク・ワイザーとの交
流、グリッド・コンピューティングでIBMの研究所を、MITのメディアラボで石井さんの
仕事の紹介、モバイルでソニーの研究所などなど、最先端の研究領域での仕事が、
これからの社会にどういう影響を与えるのかについて、彼ならではの取材、思考、洞
察と、彼が会った様々な第一人者たちと関連文献の豊富な紹介がされて、たいへん
刺激になります。前作の『バーチャル・リアリティ』と『バーチャル・コミュニテ
ィ』の両者のエッセンスが生かされ、そこに最新の技術・社会動向がとらえられているのは、
さすがにラインゴールドならでは、です。。

すでに、中国語、韓国語の翻訳は決定しているとのこと、なのに、日本語はまだの
ようです。ようやく話はあるようですが、一歩遅いようですね。

まだ半分ちょっと読んだところで、この先が楽しみです。

仕事の合間に読むのには、少々骨が折れるのですが、でも私にとっては親友といえ
る彼の見事な仕事に、とても感激しているところです。

そう、彼は90年に最初に日本に招いて、ハイパー研の基礎をつくった、大分での
日出会議の基調講演、唯一の海外ゲストだったのです。

ハイパー研も93年設立で今年が10周年、記念の別府湾会議を開く予定です。
彼にも来てもらいたいなあ、と思いつつ。

会津 泉

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Date: Sat, 11 Jan 2003 00:06:27 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00177] 若者が開く日韓交流、、、そしてWSIS

たまたまいま、教育テレビの金曜フォーラムで、「若者が開く日韓交流、、、」をやって
いて、最後だけ見ているのですが(あと10分で終わり)、日韓のインターネットについて
話が出ています。

「韓国はインターネットで発信力が高まった」「10代は98%の普及率」」
「インターネットによって、双方がマスメディアを通さないで、もっと幅広く、即時
に理解しあえる」
「日本は普及率の数字は高いかもしれないけど、使いこなせてはいない」
「インターネットが普及する前は、韓国からの返信率は低かったのが、最近はアジア
でも一番高くなった。Eメール、インターネットの影響が大きい」などなど・・・。

明日から、WSIS=世界情報社会サミットのアジア太平洋の地域会合がいよいよ始まるの
ですが、こうしたアジアの実情を踏まえた議論がどこまでできるか、、挑戦です。
NGOでは、韓国、台湾などが元気です。インド、タイ、バングラデシュ、パキスタン
なども。
日本はイマイチかなあ、と痛感しています。
 
今日、中国からWSISに参加する20歳の女子大生が成田に到着したのはいいけど、円も
ドルももたず、中国元しか手元になくて、バスの切符を買えず、SOSの電話が入ったの
です。
到着ホテルにスタッフが飛んで、現金を払ったのを確認して、彼女はやっと最終バス
に乗れたようです。初めての海外旅行に出る若者、、、、。いろいろ考えさせられています。

会津 泉

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Date: Wed, 15 Jan 2003 03:09:19 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00179] WSIS 東京会合

WSIS、世界情報社会サミットの東京会合は、11、12日は国連大学で、
「サイドイベント」として、NGO中心にいくつかのテーマ別会合が開かれ、
昨日からは、高輪プリンスホテルで本会合が開かれました。

本会合では、台湾NGOの参加について中国政府から強硬な反対が
出され、結局、表向きは彼らの参加はなかったものと、抹消されてし
まいました。また、NGOの参加そのものも、民間企業とともに、
「非公式のオブザーザー」に格下げされ、中国側の主張の大半が通った
形での「妥協」となりました。

地域会合は、国連の正式会合ではないわけで、ジュネーブの準備会合
と同じルールの適用を迫る中国側の主張は本来反論できるはずなの
ですが、、日本政府の説明は説得力が弱く、中国側の「ロビー」によって
インド、イラン、インドネシア、ロシアなどが、次々に中国の主張を支持す
る一方、日本政府の主張を支持する声はオーストラリア以外はほとんど
なく、押し切られてしまったといえます。

まだいろいろ言いたいことはあるのですが、3時を過ぎたので、ここまで
にしておきます。宣言案の起草委員会にも入れられたのですが、これ
も「非公式コンサルティンググループ」へと格下げされてしまいました。

ただし、「実質」という点では、NGOが本格的に宣言案の起草作業に
政府や企業と同等の立場でかかわったということ、パネル討論その他
でも、かなり参加したという点で、まったく無視されたというのとは違い、
一定の寄与はできたのかな、と思います。

しかし、、、みんなの眼前で中国側の激しい抗議や主張が続き、議事
が空転したのは、、、なかなか見ものでありました。彼らのパワーは、
是非を超えて感心させられるものがありました。

会津 泉

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Date: Fri, 17 Jan 2003 13:38:18 +0900
From: Izumi Aizu
Subject: [iznews 00181] Re: 21 世紀のハイカラ?って(震災8年神戸から)

もう8年になる、のですね。

あの日、僕はマレーシアにいました。前日の16日、生まれてはじめて、
マレーシアに着いて、17日はマレーシア政府に対するセミナー、
「インターネットと社会」というのが私のスピーチのテーマだったと
思います。メインゲストは、副首相兼大蔵大臣のアンワール氏。
後にマハティール首相と争い、逮捕され、裁判でも有罪になり
いまも牢屋にいる人です。

CNNが、神戸で地震と第一報を入れたのは、ホテルの部屋のテレビ
で見ていました。呆然としました。テレビ朝日の放送がそのままCNN
に流されてきて。。 

結局直接は何もできなかった=しなかったのですが、しばらくして、
地震とネットをめぐる会議を、たしか幕張のマックワールドで
開き、半年後に神戸市でも、やはりシンポのテーマの一つと
して取り上げて、議論しました。

そう、地震直後の1月末に大分で開いたハイパー研のワークショップ
では、当時取材に奔走された大阪、朝日放送の香取さんが夜中になって
来られて生々しく状況を語られたのでした。そこから、CAN=Community
Area Network という言葉が生まれてきたのです。

松崎さんは当時神戸市で広報をたしか担当し、ネットに地震直後
のレポートを写真とともにあげた方です。その後、山での事故で
亡くなられた木村課長のもとで。
実は大分のワークショップには、当初木村さん、原田さんと、神戸市の方
を招待していたのですが、結局来られなくなったという経緯もありました。

本当なら、いまもいつでも起きる可能性がある大地震に備えて、ネットを含
めた準備・救援態勢を固めておく必要があるのですね。
喉元を過ぎて熱さを忘れるのではなく。でも、ついつい日常のなかで、忘れ
てしまっている自分たちがいます。

WSIS東京準備会合には、アフガニスタンから通信大臣も参加されました。
で一昨日、終わってから昼食を一緒にしながら、いろいろ事情を聞きました。
インフォーマルにでも、アフガニンスタンでのインターネットとICT推進を支援
するアジアのネットワークづくりが必要だと痛感しています。

会津 泉

At 11:55 03/01/17 +0900, T.matsuzaki wrote:
>神戸のある文化人が嘆いています。
>
>「それおもしろいね。すぐやろっ!」って動く「新しもの好きの神戸人」が
>震災後本当に少なくなってしまったと。
>
>以前、台湾で起きた地震で、神戸のコミュニティFM局は、被災した外国人に
>対する災害救援情報をリアルタイムで翻訳し、現地のテレビ・ラジオ局がそ
>のまま放送して大きな反響が得ました。
>今では、世界の被災地に対して同様の支援を行なっています。
>
>「それはたいへん。すぐ助けよっ!」と動く「助けたがり屋の神戸人」は、
>震災後本当に多くなりました。
>
>
>21世紀のハイカラって、こういうことなのでしょうか?
>
>
>神戸より 松崎太亮

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Date: Wed, 29 Jan 2003 11:13:12 +0900
From: Izumi AIZU
Subject: [iznews 00184] (no title)

WSISが終わったあと、今度は次のプロジェクトの準備で追われていて、
ここにもすっかりご無沙汰してしまいました。

ネットと表現の自由の問題、日本では比較的「マイナー」というと怒られる
かもしれませんが、いますぐ社会全体に深刻な影響を及ぼすというには
至っていないと思いますが、アジアの国々に目を向けると、状況はかなり
違うように思います。

ご承知のように、中国では反体制的な言動をネットで広げるのは、厳しく
監視、処罰されます。最近はマレーシアでも、オンライン新聞が警察の
捜査を受け、閉鎖されました。Malaysiakiniというメディアで、マレー人
優遇主義への批判を書いた投稿を掲載したことで与党UMNOの
青年部から告発されて警察が動き、サーバーとパソコンを押収され、
編集長は逮捕され、数日後には大家から立ち退きを要求されたという
ことです。 しかも、悲しいことにこのメディアのメンバーの一人は、
WSISの東京に、アジア太平洋のNGOのメンバーの一人として参加し、
全体会でもスピーチをし、活発に議論に参加したメンバーだったこと
でした。

個々の国、体制、社会には、それぞれのルールがあり、「外部」から
軽々に批判することは慎むことも大事だと思います。「内政不干渉」
として。しかし、今回の例も含めて、そうした「国・体制」を超えて、
共通するより普遍的なルール、原理も重要だと思います。

WSISでも、NGOの活動・参加をどこまで認めるかが対立の軸の一つ
となっているのですが、その背後には、こうした基本的な問題があると
思います。

インターネットによって、物理的には国境を越える言論は容易にでき
るようになり、世界はますますグローバルにつながるようになってきまし
た。しかし、社会のあり方として、それがどういう方向に進んでいけばい
いかという点では、まだまだ合意ができるには道は遠いのかなと思います。

いまから大分に飛びます。明日には帰りますが。

会津 泉

 

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