iznewsハイライト March 2002

Date: Sat, 2 Mar 2002 04:15:03 +0900 (JST)
From: Izumi AIZU
Subject: [iznews] ICANN AtLarge

詳しい経緯はよくはわかっていないのですが、ICANNの一般会員制度、
AtLargeを確立するためのウェブサイトが始まりました。
http://www.icannatlarge.com/
です。

もし、ご関心があって、登録してもよいという方は、ぜひ以下のサイトに
いって、氏名その他の事項を登録してください。まだ100人に達していません。
(全世界で)。 すぐには会費も発生しません。
英文ですが、そう難しいことは書かれていないと思います。
とりいそぎ、お願いまで。

会津 泉

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Date: Mon, 4 Mar 2002 00:09:52 +0900 (JST)
From: Izumi AIZU
Subject: [iznews] from Bangkok

今回の出張の3番目の目的地、バンコクに昨日到着しました。
シンガポールよりもさらに暑い感じがします。

週末なので、のんびりしようと思ったのですが、、、結局はいくつかの集まり
に出て、みんなと食事をして、と、そうは休めませんでした。

バンコクでは、APRICOTといって、アジアの「インターネット・コミュニティ」
の多くのグループ、個人が共同で開催する、一週間以上の様々なプログラム、
会議の集合、に出ます。私はAPIAの事務局長をしていたときほどには、
会議の準備その他にかかわっていないので、多少、楽ではありますが、でも
ICANNの見直しの件とか、DOTフォースのカンボジアの文字問題など、
いくつかの点を取り上げて、議論を起こしたり、加わったりするのです。

日本からは、「いつものメンバー」はだいたい来ますが、新顔があまり見られません。
昨日、「APスター」という、各団体の連合体のようなグループの夕食会に出たの
ですが、なんと女性の方が多いのです。韓国だけで7名。日本からは2人。。。
その一人もオーストラリア在住。なにかを示唆していますね。

明日から、いよいよ本格的な会合が始まります。その前に、インターネット・
マガジンに連載している、ICANNについての原稿を仕上げないといけません。
ラップトップとネットがあるから、便利といえば便利ですが、出張でも日本にいて
も、そう変わらないのです。

日本は相当寒さが戻っているようですが、インフルエンザなどかからないよう、
どうぞ気をつけてください。

会津 泉

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Date: Mon, 4 Mar 2002 18:54:44 +0900 (JST)
From: Izumi AIZU
Subject: [iznews] ICANNの再編案とAtLargeについて原稿

(あまり関心のない方には申し訳ないのですが)
ICANNの会員制度について、ここで呼びかけたのに対して、いままでに
10名以上の方が、直接登録してくださいました。ありがとうございます。
全部でまだ117名ですから、その1割近くになります。

という意味では、直接関心をもつ人は、まだまだ少ないというのも事実ですね。
まだの方で関心があれば、ぜひ登録をしてください。

関連して、再編案についての説明と私の批判などをインターネットマガジンの原稿
にまとめました。

ANRのウェブにも掲載したので、もしよろしければ、ご覧ください。
www.anr.org から日本語のページをたどれば、読めます。

あるいは、直接、以下のアドレスを指定してください。
www.anr.org/web/html/output/2002/icann0304.htm

会津 泉

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Date: Tue, 5 Mar 2002 23:57:14 +0900 (JST)
From: Izumi AIZU
Subject: [iznews] 本日の読売新聞

まだ?バンコクです。
お気づきの方も多いかと思いますが、今日の読売新聞朝刊、「アジアからの風」と
いう連載コラムに、カンボジアのノルベルト・クライン氏の投稿が掲載されました。
ここのホテルでは、毎朝部屋に読売が配達されるので、すぐ読めたし、クラインさ
んも一緒なのでさっそく渡したら、ものすごく感激していました。

彼には「僕がどのくらいうれしいか、きっとわからないだろう」と言われました。
で、この記事が出る発端に、このiznewsも一役買いました。島田さん、ありがとう
ございます。

で、皆さん可能であれば、新聞をぜひご覧ください。カンボジアの電子メールの始
まりの物語です。(ウェブ版には出ないようです)。
(私も次の原稿を書かないと、、明日が締め切りなのです)。

www.icanatlarge.com 登録ありがとうございます。でも、まだまだ
なので、登録された方、周囲にお願いしてください。
まだの方ぜひお願いします。

会津 泉

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Date: Fri, 8 Mar 2002 18:15:55 +0900 (JST)
From: Izumi AIZU
Subject: [iznews] from Frankfurt

バンコクでの一週間が終わって、今朝早く、夜行便でフランクフルトに着きました。
で、これからアクラ便に搭乗するところです。風雲急を告げるICANN、とでも
いいましょうか。ばったり、ドイツからの二人に会いました。一人はNAISの
メンバーで、ホフマンさんという女性、もう一人は、ドイツから選挙でICANN
理事に選ばれた「ハッカー」代表のマグーン氏。ホフマンさんは、NAIS
というチームでずっと一緒に会員制度などについて議論してきた仲間です。
彼女も選挙に出たのですが、落選した、のでした。

搭乗時間が予定を繰り上げたようなので、ゲートに急ぎます。
次は、ガーナのアクラから。

会津 泉

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Date: Sat, 9 Mar 2002 20:53:54 +0900 (JST)
From: Izumi AIZU
Subject: [iznews] アクラから

昨夜、ガーナのアクラに無事つきました。
フランクフルトからアルプスを越え、マルセイユ上空から地中海に抜け、
サハラ砂漠を越え、ナイジェリアのラゴスにいったん着陸、ここまでが5時間ほど。
その後、アクラへ1時間弱で到着しました。

西アフリカは、世界でも一番貧しいところの一つ、あの『地球の歩き方』も
カバーしていません。

空港では、ICANN専用のビザ受付ができていて、まとめて処理されました。
バンで出迎えてもらい、車で10分ほどで、ここ、Golden Tulip という、高級
リゾートホテルに到着。空港も街も、真っ暗に近いのが印象的でした。
ホテルは洋式で、一泊143ドル、もちろんこの辺では最高級。

エアコン、温水シャワー、冷蔵庫、衛星TV完備で、CNNもBBCも
見れます。食事もほとんど洋風。あまりアフリカという感じはしません。
で、まだ町に出ていません。楽しみなのですが。

今日の昼間は、たまっていたレポート書きです。
韓国とシンガポールのことを書かないと。その前に、ICANN関係の
原稿書きを終わらせて・・・。

ICANNの本格的な「論争」は、今夜あたりから始まります。
ホームページ、トップに、ICANN会員への登録をお願いするリンクを
張りました。原稿も改定しましたので、よろしければご覧ください。

会津 泉

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Date: Mon, 11 Mar 2002 08:37:31 +0900 (JST)
From: Izumi AIZU
Subject: [iznews] アクラから 3日目です

アクラに来て、3日目が過ぎようとしています。
サン・テグジュペリのことは、飛んでいるときはぜんぜん考えませんでした。
そう、星の王子様は、彼がサハラに不時着した経験が元になっているので
したね。

「あまりアフリカという感じはしません」と書いたのは、泊まっているホテル
に限ってのことで、一歩外に出ると(といっても歩いたのではなく、ほとんど
がタクシーですが)、これは十分にアフリカという感じがします。林の多い
風景も、人々の様子も。端的にいえば、経済的には相当貧しいままです。
タクシーの多くは、20年くらい前の車です。窓にガラスがなかったり、
フロントガラスに穴があいていたりはあたりまえです。もちろん、たまに
新車に近い車にもあたりますが。メーターがないので、すべて乗るとき
と降りるときの交渉です。10分位のって、1万から2万セデス、7500から
8000セデスが1ドルですから、200円から400円ですね。

町は、夜になるとよくわかりますが、暗いのです。その暗い道をかなり
のスピードで車が飛ばしてきます。信号は、たまにあるだけです。
さっき、夕食のレストランに向かうときに、5重衝突がありました。
ICANNの会議の会場は、ビーチに面したリゾートホテル。ほとんどが
「白人向け」で、素晴らしいプールがあって、仕事ではなく、休暇で
長期にすごすところです。われわれのホテルも、町と空港の間にある
ようですが(まだ、本当の市内には行ったことがないのです)、でも
リゾートホテルで、テニスコートは朝7時頃からプレイをしているし、
豪華なプールもあります。別世界です。

ICANNについては、会員制度廃止提案が出されたことで、会員制度
を支持する人による会合が開かれ、いろいろ連立・連携の動きが出て
います。 

 これまでとは違って、意見の差異を議論するより、最大限に幅の広い
共通意見を集約し、一つの力にしていくことが求められています。うまく
説明できないのですが。価値観の違いをどこまで乗り越えられるか、の
勝負で、食事、廊下の立ち話など、まさにロビイストなのです。

 会場は、ワイヤレスLANも動き出して、快適なネット環境になって
きました。国際回線は日本までいくと遅いのですが、2Mあるようです。
 ホテルはダイヤルアップで、ATTのローミングを使ってます。時々つ
ながらない、不安定なところもあるのですが。
では、また書きます。

会津 泉

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Date: Tue, 12 Mar 2002 21:28:55 +0900 (JST)
From: Izumi AIZU
Subject: [iznews] アクラで

金曜の夜にアクラに着いたので、はや5日目の朝が来ました。毎日6時には目がさめ
ています。ICANNの公式の会議は、明日(パブリック・フォーラム=参加型)と明後日
(役員会=傍聴のみ)なのですが、連日、様々な「部会」というか、組織とテーマ別
の会合が開かれています。会員制度を含めた「改革案」について、喧喧諤諤の論議
が続き、まさにロビーやバーで意見を戦わせ、アイディアが飛び交っていきます。
昨日は、やっと昼間、ホテルを抜け出して、市内中心部まで行くことができました。
独立広場を通り、海の近くのアート&クラフトマーケットへ。黒檀の彫り物、原色の
布や民族衣装などが、掘立小屋にぎっしり並んで、売り込み合戦です。とりあえず
観覧モードで、私はなにも買いませんでしたが。

その後、国立博物館に行ってみました。私は初めて行く国や町だと、博物館が
あればできるだけ寄ってみるようにします。ガーナの博物館は、おそらく今まで
見たなかでも、いちばん質素な、ごくごく限られた展示品しかないものです。
イタリア大使館の寄付で建ったと看板に書いてあります。置いてあるのは、昔の
石器、土器、鉄器から、最近のアフリカ風の油絵まで。でも、2階建ての建物は
全部で中学校の体育館の2倍くらいのスペースで、品数はごく少なく、1時間も
かからずあっという間に、見てまわれます。

 一番強い印象に残ったのは、かつての奴隷船の歴史についてのパネルです。
「黄金海岸」と呼ばれたガーナに、ノルウェーとデンマークの合同の船が来て、
250人以上の奴隷をさらい、大西洋を渡って西インド諸島に運び、売って、
ヨーロッパに帰るという、三角形の航路です。たまたま沈没した船がダイバーに
発見され、書類や遺品がたくさん出てきて、詳細な記録がわかったようです。
 ある意味ではとても控えめな展示でしたが、かつて流行した『ルーツ』を地で
行くような話が、ガーナなど西アフリカ各地に埋め込まれていることのごく一端が
描かれているようでした。

 その他、エジプトの彫刻やミイラ、ナイジェリアの彫像、ザイール、南アなど、
アフリカ各地のものもパラパラと置かれています。かつて非同盟の盟主だった
ガーナ、エンクルマ大統領に時代に「アフリカ」の連帯意識の象徴として
交換されたのではないかなと、勝手に想像してました。

 外に出て、赤道直下の強烈な日差しのなか、すこし歩きました。銀行で
ATMがあったので、CITIカードを使って、現金を引き出しました。一日
20万セデスまで。ということは、1ドルが7500セデスぐらいなので、3000円
が限度額ということです。

夕方、現地に3年滞在されている、丸紅の森田所長にお会いしました。この
リストのメンバーで、クアラルンプールで知り合った伊吹さんのご紹介です。
 アクラの日本人は260人、ご家族の教育などはとても大変なようです。
そう、日本料理店はありません。韓国料理店は1軒あるらしいのですが。

 2年前にそれまでの20年間の軍事政権から民主化された新政権が誕生し、
「改革」が進められ、前政権時代の人や仕組みが一掃されたことで、実際
には混乱も深いようです。

 夜は中心部の中華料理店に行きました。ICANNの話に食傷していた
一行で、ドイツ人が3人、一人はカンボジアのクラインさん、あとはグローコム
のアダムと、NAISのメンバーのアメリカ人。いままで出された食べもののなかで、
なにが一番強烈だったかという話題でもちきりでした。河豚の肝とか、
血まみれの生肉とか、蛇とかサルの脳みそとか・・・。金曜まで、あしかけあと
4日あります。

 あ、今日たしか読売新聞のコラムに私の原稿が出るな、ICANNのことで。
 (今度は買ってください、ウェブにも多分出るでしょうが)。

会津 泉

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Date: Thu, 14 Mar 2002 18:31:29 +0900 (JST)
From: Izumi AIZU
Subject: [iznews] ため息とともに、、、

ICANNの会議で、一般参加者にとってはもっとも中心ともいえる、「パブリックフォーラム」
が今日終わりました。議論の焦点は、「会員制度」と「組織改革」。 私も2度マイク
に立ちましたが、今日は、(珍しく)、「言葉の壁」というか、言いたいことの半分くらい
しか言えないことのもどかしさ、難しさを感じました。

大勢の人の前で、マイクの列に並んで、短時間で言いたいことを用意して、きちんと
説得力のある論点にすることは、容易ではないですね。それも、率直にいって、かなり
厳しいというか、様々な陣営の意見が飛び交うなかで印象を残さないといけないので
すから。 たとえは悪いけど、オリンピックのフィギュアスケートみたいなもので、、
演技が下手だと、お客の拍手はないし、審判の採点も低くなる、ということです。

突然の改革案に、「宮廷クーデターに等しい」と応戦したのは、役員会から選ばれて
会員制度の改善を提案した、どちらかというと体制派のはずの、カーターセンターの
コステロ氏でした。同様に、ICANNの創設会長のエスター・ダイソン氏、この間まで
副会長だった、ピンダー・ウォン氏らが、直接選挙を最終答申し、その実施計画まで
つくって提出したのですが、「選挙は有効な方法とは思えない」と、CEOにバッサリ
否定され、役員の大勢もそうなりそうです。 われわれNAISチームも、資金を出して
きた財団の意見の変化があり、内部の意見も分かれて、まとめるのが大変でした。

会員問題を含め、ICANNにできる前からずっとかかわってきた、いまでは数少ない
一人としては、今回、明日役員会が出すであろう結論は、たいへん残念なものです。

今日のフォーラムで選挙で選ばれた役員の意見を聞こうとしたのですが、答えはあり
ませんでした。日本の加藤さんも含めて。 英語で意見を言うことは容易ではないの
ですが、こういう重要なタイミングでの討議では、公開の場できちんと発言することは、
選ばれた人の責任だと思います。

その点では、加藤さんと村井さんが何も質問も発言もされなかったのは、私にはとて
も残念でした。 一人だけ良いコになるつもりはないし、お二人には十分考えが
あってのことだと思いますが。

ほかにも、率直に意見を言う人もいますが、奥歯にモノをはさんでいる人も多数います。
ICANNでも正直者が馬鹿を見るような空気が広がっているのは、大変残念なことです。
たとえ、相手にされなくてもきちんと立場と意見を表明することは基本だと思うので
すが・・・。

おそらく、多くの国際組織が、多かれ少なかれそうなのでしょうが、インターネットのル
ールづくりも、そういう手垢のついた組織と同じになっていくことは、ため息です。
努力不足を痛感しています。
(暴言陳謝)

会津 泉

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Date: Fri, 15 Mar 2002 08:32:05 +0900 (JST)
From: Izumi AIZU
Subject: [iznews] ICANNアクラ会議、終了しました

今日は、公式日程の最後、役員会でした。一般会員制度と、全体の「改革」を
めぐって、役員同士の議論が行われ、それを公開の場で傍聴するというスタイル
です。加藤さんも、今日は発言されました。

 最初の焦点は、「選挙」で、結論は、現状ではオンライン選挙は問題が多い
から実施しない、しかし将来条件が整えばありえる、というのが大勢でした。
 リン氏の「選挙は駄目」というのに比べれば、すこし前進ですが、それでも
昨年11月の年次総会では、選挙実施に向けての準備を委員会とCEOに命じ
ておきながら、その点についてのきちんとした反省、責任をとることを省いて
状況の変化に合わせて結論を変えるというのは、やはりご都合主義のそしりを
免れないと思います。そういう意識での発言も少しはあったようですが、でも
不十分でした。

とまれ、これで次の段階に進むのが現実です。日本のなかで、より真剣に、
地道にインターネットのユーザーとしての声をまとめるグループをつくらない
と、「空中戦」になってしまうということを感じています。
明日の夜、フランクフルト経由でロンドンに向かいます。

会津 泉

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Date: Mon, 18 Mar 2002 12:07:02 +0900 (JST)
From: Izumi AIZU
Subject: [iznews] ICANN アクラ会議、加藤さんの発言

アクラから夜間飛行でサハラを越え、フランクフルト経由でロンドンに一泊し、
いまはニューヨークに向かう大西洋上の機内です。
加藤さん、激務でお疲れのところ、自ら直接書いていただき、ありがとうござい
ました。とくに私が「誤解」を招く書き方をしたと感じられたことについては、
申し訳ありませんでした。

 ただし、これはおそらく事実をめぐる理解・誤解という問題より、今回の事態
につ いての互いの認識、意見、考え方の違いに基づくことではないかと思います。
いずれにしても、まずは、加藤さんが最終日の役員会で発言された内容を、私のメモ
から日本語に直してみたいと思います。「事実確認」の意味で。加藤さんも書かれて
いる ように、今回のICANN会議では、プロの速記者をはじめて雇い、正面の大画面に
まさに逐一逐語、ほとんどリアルタイムで、発言内容が正確に記録・表示されていき
ました。驚異でした。

 これに比べると、私のメモはだいぶ精度に欠けます。しかし、速記については、残念
ながら会場以外には、すぐには提供されず、現時点でも入手できないため、これに頼る
のが ベストです。客観的には「不正確」な分だけ、私が主観的にどう受け止めたかという
ことが浮き彫りになるのではと思います。つまり、加藤さんが本当におっしゃりたかった
ことが、そのまま再現されていないかもしれませんが、それが当日会場にいた私が受け止めた
内容であるということも、また「事実」だと思います。

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加藤
 昨日のパブリックフォーラムで、今回の一般会員(アットラージ)制度と改革案に
ついて、選挙で選ばれた理事からの発言を求める意見が出されました。
 最初に、これは私たち全員にとってそうですが、とくに選挙で選ばれた理事には非
常に難しい問題であると受け止めています。
 私はアットラージ選出理事であることをとても誇りに思っています。選挙のおかげ
で、私はコミュニティ、とくに私を選んでいただいたアジア太平洋の人々と、素晴らし
い気持ちのつながりを感じています。この間、私は一緒に選挙に出た他の候補者のほとん
どの人とお会いし、そのうちの多くの人とはいまも一緒に活動してきて、そのことをとて
も幸せで誇りに思っています。

 その私にとって、前回の選挙はとても重要な出発点でした。
 しかし、きわめて正直に、いま感じているところを率直に申し上げると、理事の選
出にあたっては選挙が最善の方法とは思えないのです。私たちは、選挙以外の方法で、
必要とされる高い資質をもった人々を選ぶことができると思います。私の他の同僚たち、
(選挙以外の方法で選出された)他の理事たちも、みんないわば「アットラージ」の
理事なのです。
「アットラージ」として、コミュニティ全体に貢献しているのです。

 私がICANN役員選挙に立候補して選挙運動したとき、次の5つの公約をしました。それは
2000年9月、自分のウェブ www.mkatoh.net に掲載し、いまでも出ています。

まず、きわめて安定したICANNの組織を確立すること

次に、英語が母国語ではない国から立候補した人間として、コミュニケーションを重視し、
改善すること

地域、各国のコミュニティにICANNの活動を支援する組織をつくること

それから、ドメインネームの国際化に取り組むこと

そして、とても重要なことは、あらゆるICANNの活動への参加を増すことでした。

 これらのことこそ、私たちがいま取り組むべき重要な課題でもある思います。
「アットラージ」というのは、とても広く捕らえられるべきことだと思います。とい
う意味でも、選挙だけが理事を選出するベストな方法とは思いません。

[発言は以上]
---

 このリストのメンバーのなかには、この件に直接関心をおもちでない方も少なくな
いでしょうから、とりあえず、加藤さんの発言内容の紹介で止めておきます。
 私自身のコメント、加藤さんがこのリストに書かれたご意見へのコメントは、追っ
て別のメールで書こうと思います。

会津 泉

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Date: Tue, 19 Mar 2002 13:08:19 +0900 (JST)
From: Izumi AIZU
Subject: [iznews] from DC

やっと、一ヶ月近い旅の最終目的地、ワシントンに来ました。
おととい、ロンドンに一泊して、昨日夜、ロンドン発、ニューヨーク着。
今日はニューヨークで、GLOCOMのフェローを中心に、会議をしました。
テーマは、911。あのテロ事件を境に、「世界が変わった」のかどうか、
インターネットを中心とするテクノロジー、あるいはテクノロジストの社会に
対する役割、責任などの議論をしました。

NYで活躍するアンドリュー・シャピロ、ケビン・ワーバック、デビッド・アイゼ
ンバーグ、スティービン・レビー、ダグ・ラシュコフそしてジョン・バーローな
ど、錚々たる面々が集まって、ほとんどノンストップで4時間の議論をしました。

3時過ぎに終わって、5時の列車にのって、8時すぎ、ここワシントンに到着。
明日は、ワシントンのGLOCOMフェローの論客と、もうワンラウンドします。

 インターネットが本当に地球の隅々までをつないで、相互理解に貢献
するのか、それともただ資本と技術の先駆となるだけで、人間同士の関係
の発展に役立たないのか・・・。 答えは、私たち自身にかかっていると
つくづく思います。

なお、このiznewsに私が書いた記録、Webに掲載しましたので、よろしけれ
ば、ご参照ください。 www.anr.org からたどれるはずです。

会津 泉

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Date: Tue, 19 Mar 2002 21:26:24 +0900 (JST)
From: Izumi AIZU
Subject: [iznews] ICANNそして、NY、ワシントン

稲村さん、小倉さん、唐澤さん、島田さん、竹井さん、そして加藤さん、池田さん。
ICANNに関連して、それぞれ貴重なご指摘、コメント、ありがとうございます。

とくに加藤さんは、疲れた身体にムチ打って、当事者として、神経を使われ
ながら書かれたことがよくわかります。 私の意見も書こうと思っていますが、
まだ私も出張中で、じっくり時間をとれないし、書くと、きっと加藤さんも、すぐ
に書かなければいけなくなるので、ちょっと「休戦;−)」させてください。

といいながら、実は、今日、ここワシントンで、GLOCOM Fellow Meeting
という会合を開くのですが、加藤さんもお招きしています。お会いできれば
いいのですが、どうかな。

竹井さんのご発言、同感するところが多いです。アメリカが先行し、他の国
はついていく、という図式はしっくりきません。しかし、自ら率先して引っ張る
のは、とてもエネルギーがいります。個人の力だけでは駄目です。加藤さん
が、ものすごいエネルギーを使われているのは、とってもよくわかります。
(たとえ、部分的に意見は違っても)。

www.icannatlarge.com の登録もおかげさまでずいぶん増えました。
でも、まだ全然不足です。今からでもぜひ!

これは経済のゲームではなく、公文先生がよく言われる、知のゲーム、
ネティズン型の活動だとつくづく思います。お金にはならないけど、「名誉」
というか、「知恵」というか、そういう価値観での競争というか、、、。もちろん、
経済の側面が全然ないというわけではありません。それもベースにあるけど、
でも経済の論理だけでは、なかなか解決しません。

池田さんが指摘されている、「金の問題であるのなら、市場主義で解決せよ」
というのは、まったくごもっとも、と思います。

実は今回、CEOのリン氏が、「ICANNはこのままいけば破算だ」と言い、加藤さんも
そこを心配されています。

私も、池田さんと同様に、1ドルとまでいかなくても、数セント程度で、「受益者
負担」の原則を通すことが、長期的には必要になるし、有効な解決だと思ってます。

ただし、実際の解決策となると、当事者には、なかなか単純に割り切れないものが
あります。簡単には、説得されません。経済の論理に知恵を加えた議論をしないと。

1ドメイン1ドル、という課金は、99年、ICANN設立の翌年、たしか役員会で決議
したか、しようとしたことがあります。ところが、「税金と同じだ!」と批判が殺到し、
とくに米国議会で公聴会が開かれて、議員に追求されたりして、やむなく撤回し
た経緯があります。背後にICANNに対立する側のロビイストもいました。

また、.com .orgや最近の新ドメイン、.biz、 .info などは、世界共通のドメイン
で、登録機関もICANNとの契約で縛られているので、まだ課金も実現しやすい
のですが、世界中に240以上ある、ccTLDといわれる、国別のドメイン管理組織は
オーストラリアと日本を除いて、ICANNとの契約はまだ結んでおらず、実際に
課金することも容易ではありません。 国別といいつつ、.tvや .it .nu など、島国
は、自国対象ではなく、世界中に、.com と同じように、ドメイン名を販売し、
それを自国の国際回線やその他の費用にあてている例もあります。

こうした、現在の「既得権益」を変更させるためには、強い説得力をもった論理
と、柔軟な交渉、議論の両方がたぶん必要です。グローバルにそういう合意を
形成していくことは、重要であり、かつ困難です。 でも、おそらく落ち着くところ
は、そちらの、市場主義型解決に近づくでしょう。 これに「ネティズン主義」を
どう組み合わせるのか、NPOが主な対象となる、「.org」の管理組織の変更問題
などもからんできます。

#自動返信が管理アドレス宛になるという設定ですが、理由があってこうしています。
#というのは、以前、リスト宛に設定していたとき、私宛の私信が、間違ってリスト
#に配信されることが頻発したからです。 
#これはお互いにけっこう危険なトラブルなのです。仕事の話が出てしまったり。
#で、今のところ他に名案がないので、この設定にしています。ご理解を。

今日、ここワシントンで昨日と同様の会合をして、夜はパーティーをして、明日昼の飛行
機で、明後日=21日夕方帰国します。 長かったなあ・・・。

会津 泉

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Date: Wed, 20 Mar 2002 23:49:42 +0900 (JST)
From: Izumi AIZU
Subject: [iznews] Back to Tokyo

最終寄港地、ワシントンも昨日、「GLOCOMフェロー会議」を開き、これで
全日程が終了しました。いまはANAのラウンジ、搭乗を待つだけです。
人数は、NYより多く、のべ13名が参加、これにGLOCOM側から3名で、
計16名と盛会でした。

メンバーは、
チャーリー・ファイアストン (Aspen Institute)
エリオット・マックスウェル(前アスペン)
マイケル・ネルソン (IBM)
デビッド・ライテル (Democrats.com)
ケン・クッキエ (フリー)
ジョージ・サドウスキー (GIPI)
ロバート・キャノン (FCC)
リサ・キンベル (Group Jazz)
トマス・ブレハ  (Maryland Univ.)
アラン・デビッドソン (CDT)
ジェリー・バーマン (CDT)
ロブ・コートニー (CDT)
加藤幹之 (富士通ワシントン)
マリリン・ケード (AT&T)
なかなかの豪華メンバーでした。ちょっとクリントン政権の「同窓会」の色彩もあっ
たけど。

3人(ネルソン、マックスウェル、ライテル)が、ホワイトハウスにいたわけで。共和党は
ITとインターネットについては、ほとんど明確な政策を出さないでいます。
ワシントンという場所の特徴を反映して、議論は政策論が多く出ました。
911で、「セキュリティ」が何より優先され、議論もされずにどんどん政策が変わって
いったり。

IPv6についても、すこし議論が出ました。(政府が推進すべきか、市場に任せるの
か、など)。
また、ワシントンで決まる政策のグローバルな影響をどう考えるのかも、議論になり
ました。

夜は、リサ・キンベルさんの家で、いつものようにパーティをしてもらいました。
ご主人のジョン・クーニー氏もパリ出張が延期になって、一緒にホストしてくれました。


昔、ザ・ソースにいて、ENAのメンバーでもあったテーラー・ウォルシュ氏などの懐か
しい顔も。
前PSIのジェフ・シャパード氏からは電話が入り、「失業」だと言ってましたが、コン
サルタントをしているようで元気そうでした。日本のパソコン通信のパイオニアで、イン
ターネットについても真っ先に取り入れるべきだと強く主張し、実践した人です。

また、池田信夫さんが、ワシントンにたまたま来ていて、飛び入り参加してくれました。
いろいろ宿題もあります。 ICANNの「改革」議論、日本でのユーザーグループづくり、
DOTフォースも、新しい展開を考え、動かさないといけないし。
なんとか元気を保ったままで、帰路につきます。

帰ると、年度末の報告書作成がまってます。もうすぐ4月、桜も今年は早いようですね。
ワシントンも暖冬だったようで、そろそろ咲き始めています。いまは冷たい雨が降って
いますが。 

会津 泉

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Date: Sun, 24 Mar 2002 11:13:49 +0900 (JST)
From: Izumi AIZU
Subject: [iznews] 桜満開に

木曜の夕方、長旅から帰りました。そのまま、連休状態です。簡単な片付け以外、
仕事はほとんどしないで、のんびり静養してます。おかげさまで、時差もそうひどく
なく、だいぶ疲れはとれてきた木がします。

東京は桜満開ですね。風でどんどん散っているようですが。
年度末、新年度と、また忙しくなりますね。

ICANNも、全体の組織改革に向けた議論が進んでいます。
会員制度だけでなく、そもそも何を目的として、だれがどう関わるのか、という
出発点からの議論になりつつあります。

ガーナで感じたのは、公開の発言はどうしても「政治ショー」的な色彩が強くなり
がちで、自分の主張の正しさを訴えることが優先され、本当の意味での「正解」
を見つけるための意義ある、合理的な対話という部分がきわめて少ないという
ことです。

といったことを、NYやワシントンで、会議の合間に、メンバーといろいろ話して
いました。4月末から5月中旬のどこかで、きちんと、理性的、建設的な議論
の場をつくろうか、とか。合宿のようにして。 DOTフォースも、5月連休明けに
カナダのカルガリーで次の会合が予定されています。

 DOTフォースそのものは、5月で事実上終了となる可能性が高いのですが、
それを受けて、より地に足のついた取組みを組み立てる必要を感じています。
花は咲き、花は散り、ですが、果実の行方がいちばん大事ですね。

会津 泉

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Date: Mon, 25 Mar 2002 09:22:45 +0900 (JST)
From: Izumi AIZU
Subject: [iznews] 新谷さん、GMO総合研究所長に、そしてP2Pセミナー

このiznewsの最初からのメンバーで、GLOCOMのかつての同僚でもある、新谷さんが、
グローバルメディアオンライン株式会社(GMO)が出資するGMO総研の所長になられて、
"P2P Conference in Japan 2002 Spring" というセミナーを開かれると連絡がありま
した。
http://www.p2pconf.com

公文先生が顧問をされるようです。
新谷さん、大変だと思うけど、ぜひ頑張ってください。
セミナーは有料(事前申し込み1万5千円)だそうです。
よろしければ、ぜひご参加を。

会津 泉

 

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