from KL [iznewsハイライト]  September 1999



会津 泉

(アジアネットワーク研究所/クアラルンプール)



Date: 09.03 7:16 AM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject:[iznews 1140] シャピロについて

何人かの方から問い合わせをいただいたので、11月の別府湾会議の ゲストで、「コントロール・レボルーション」の著者、アンドリュー・シャピロ について、すこし紹介してみます。(英文の経歴、添付します)。

彼はたしかまだ30歳という「若手」で、もとはたしか法律専攻、ブラウン卒 で、ハーバードの研究生でもありましした。非常に優秀です。
ジャーナリストでもあります。

アスペン研究所の、インターネット・ポリシー・プログラムというプロジェクトの 責任者で、そこで知り合いました。何回か会っています。
いまは、マークルという財団のディレクターもしています。

今年「Control Revolution」という本を出して、たいへん話題になっています。 (翻訳、いまなら間に合うと思います、メールください、アレンジします)。

インターネットの社会にもたらす影響を、するどく、かつわかりやすく、豊富な 実例と分析で説いている本です。強い期待とその過剰、反動、そして安定 という4つのプロセスで説いています。理論と現実のバランスがよくとれてい て、ビジネスも、コミュニティも見ています。(ちょっと誉めすぎかな・・)。

ラインゴールドとも親しいようです。

でも、いまけっこう旬で、イチオシです。日本はまだ来たことがありません。

メールは、
ashapiro@mail.interport.net
です。

また、
http://www.amazon.com
で、彼の本、 Control Revolution を検索すると、本のレビューなどが 出ています。

以下はハーバード・ロースクールのウェブからの、シャピロの経歴です。
http://cyber.harvard.edu/shapiro.html

会津 泉


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Date: 09.03 11:06 AM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject:[iznews 1142] 転載などのルールについて、お願いです

皆さん、いつもこのiznews に参加いただき、ありがとうございます。

さて、最近、ここに掲載されたいくつかのメッセージが、メンバーの一 人によって、書いた本人の事前了解を得ることなく、他の媒体に一方 的に掲載されることがありました。ただし、ほとんどは私が書いたもの でした。(他に一名、該当すると思われる方がいたので連絡しました)。

 無断掲載をした方とメールでやりとりを続けた結果、最初は問題ない とのご主張だったのですが、ようやく非を認めていただけたようで、当 該のメッセージは削除されることになりました。

 で、あらためてお願いですが、ここに書かれたメッセージは、原則 として「オフレコ=非公開」のものとしますので、もし他のメディアへの 転載をされる場合には、有料無料などメディアの属性を問わず、基本 的には必ず事前に本人の了解を得るようにしてください。
 反対に、了解なしに転載してもらいたい情報の場合には、できれば 「転載自由」、「転載歓迎」などど明記してください。

 ただし、内容からみて、明らかに問題ないと判断できる場合は、もち ろん皆さんの自主的な判断におまかせします。

 私自身は、あまり堅苦しいルールを適用することは好みではなく、あく までお互いの信頼に依存したいし、柔軟に考えていきたいと思って います。

 ただし、お互いに安心して利用できるリストとするために、最低限のル ールだけはぜひとも尊重してくださるよう、あらためてお願いします。

 また、以下は、新規に登録されるときに送られるメッセージです。今回 のことがあったので、一部内容を変えました。
 ぜひ目を通しておいてください。

 この件に関連してご意見やご質問があれば、どうぞご遠慮なくお寄せく ださい。

 それでは、引き続き、どうぞよろしくお願いします。

会津 泉

 *** *** *** iznews にようこそ! *** *** *** 

私が1996年に個人的に始めたメーリングリスト、iznews に登録さ せていただきましたので、お知らせいたします。

ここはメンバー同士で、楽しく、有益なコミュニケーションをしていた だくための場です。私もその一員として、ときどきマレーシアから、 あるいは出張先からレポートをさせていただきます。私のレポート は、約1月遅れで、 www.anr.org のアウトプットのページに掲載さ れます。

初めての方、よろしければ自己紹介をしてください。もちろん、ROM (リード・オンリー・メンバー=読むだけ)の方も歓迎します。気が進 めば、ぜひ面白い話題を提供・シェアしてください。

原則として、このなかに書かれたことは「オフレコ」でお願いします。

「転載」したい場合には、メディアの性質を問わず、原則として必ず 本人の事前了解をとるようにしてください。

ただし、事前了解は不要で、広く告知してほしいものは、できれば ヘッダーあるいは本文の上部に、「転載自由」とか「転載歓迎」など と明記してください。

メンバーは、原則として、私が直接お会いした方とし、場合によって はメールなどで自己紹介をいただき、どんな方を確認した方とさせて いただいています。

現在までに300名以上の方が登録されています。年齢、性別、所属も 様々。パソコン通信、インターネットのベテランから素人まで。どちらか というと情報通信関連の方が多いのですが、報道関係、研究者、役 所、企業、フリーランス、市民の方と多彩で多彩な顔ぶれです。

なお、もし気に入られなければ、会津(izumi@anr.org)までメールを下 されば登録削除します。

また、異動などでメールアドレスを変更される場合には、必ずご一報く ださい。その際、かならず旧アドレスもお知らせください。削除します。

なお、メンバーの方は、以上の趣旨をご了解の上で参加していただくも のといたします。もしご了解いただけない場合には、必ずその旨お知ら せください。

万一、他のメンバーの方に迷惑をかけたり、その他このリストの趣旨に 沿わないことが起きた場合には、当該の方の登録を削除させていただく 可能性がありますことを、どうかあらかじめご諒解ください。
(万一、迷惑を受けたりされた場合には、すぐにお知らせください)

それではどうぞお楽しみください。

                 会 津 泉(izumi@anr.org)
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Date: 09.09 10:58 PM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject:[iznews 1143] シンガポールから

ご無沙汰?しています。

でもないのですが、ちょっと、ここのリストから「無断転載」された件で、 当事者といろいろメールでやりとりをしたりしていて、エネルギーを使って いました。落ち着いたら、簡単に事実の報告をします。

そう大きな「実害」が出ているわけではないのですが、きちんとしておき たいと思ったものですから。

今日は、シンガポールに来ています。明日、会議があるので、一日 先にきて、他の仕事もしようと。APIAの事務局との相談、ニューズレター の編集長との打合せなどなど。東京から名古屋に出張、といったイメージ です。一泊です。

これから、たまたま来星されている、日経新聞の関口さんと、落ち 合う予定です。情報交換会、です。


会津 泉


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Date: 09.10 9:59 AM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject:[iznews 1148] RE: 海外のコネクターの件

レッツノートは、たしか240V対応しているはずです。
本体に表示があるから、すぐ確認できるでしょう。

電源プラグは、変換コネクターが必要ですね。
いまは、「サガス」だったっかな、万能型の便利なのがあります。 ちょっと高い2000円くらいするのですが、これ一組で、ほとんどの 国のプラグに対応できるので重宝しています。

電話の方はそうもいかず、国によってかなり形状が違いますね。 大ホテルは、かなり米国のモジュラーが、電話機の横についている ところが増えましたが、ヨーロッパの中くらいのホテルだとそうも いきません。

現地調達、ホテルで借りることもできますが、わかっていれば、 事前に秋葉原か、箱崎あるいは成田で買っておいたほうが、 現地での時間の無駄を防げます。夜ついてすぐアクセスしたい、 というときなどは、買物していられません。

国別のプラグの説明があるはずです。万能型もありますが、 たしか5千円以上したと思います。

あと、ローミングサービスに入り、専用ソフトをダウンロードして インストールすることも必要ですね。国際直通にしないので あれば。これは、いまはAT&Tが割とカバーが広いですね。
でなければ、iPassとか。ときどき、アクセスポイントが不調です。 それと、自分のメールサーバーが、ローミングにも対応している かどうかも問題です。していないと、この間の私みたいに、 送信ができなくなります。ネットワーク管理者とご相談をしておく ことをお勧めします。

で、坪田さん、昨日くしゃみしてませんでした?
関口さんたちと、シンガポールで飲みながら、ちと噂話も していたので(失礼、内輪話で)。

会津 泉


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Date: 09.21 1:04 PM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject:[iznews 1151] 台湾の地震

神戸の地震を思い出させられる、ひどい地震のようですね。
あのときも、たまたま出張で、KLにいたのです。ホテルの 部屋のCNNのニュースが第一報でした。

実は、たまたま明日から台北で、インターネットのY2Kと ドメインネームのセミナー(ロードショー)に出かける予定な のです。

現地の主催者とは、まだ連絡がつきません。メールは出しましたが、 届くのか、アクセスできるのか、不明です。電話とFAXは、結果として 通じません。

PBXまでは届いたり、話中だったり、だれも出てこなかったり。
おそらく、「それどころではない」のでしょう。

Y2Kのロードショーは、「延期」になるかと思います。

しかし、何が起こるか、わからないですね。

関係者、知人の無事を祈りつつ、

会津 泉


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Date: 09.22 0:07 AM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject:[iznews 1152] 神戸の震災でのネット利用事例、教えてください

     神戸の震災でのインターネットの利用について    【転載歓迎】


断片的ですが、神戸の震災の際に、インターネットやパソコン通信が被災者 支援・復旧に関連してどう利用されたか、されなかったか、いくつか知ってい る限りで、ポイントをまとめてみました。

まったく偶然、明日、台湾にY2Kセミナーで行く予定でした。明後日以降で、 実際に行く可能性も残っています。

できれば、英文にして、台湾のネットの関係者に渡して参考にしてもらえれば、 と思っているのですが、その前に、皆さんのコメントがいただければ幸いです。

実は私自身は、当時はほとんど何もしなかったのですが、機会があって後日、 関係者から直接お聞きしたことがずいぶんありました。そこで、とりあえず、記 憶している限りで書いてみますので、一部事実と違うこともあるかもしれませ んが、それはどうかご容赦ください。

よろしければ、当時直接かかわられた方には、事実の修正、より直接的なポ イント、事例、教訓などを教えていただければ幸いです。

また、もしどこかにこうした情報がきちんと整理されているのであれば、ぜひそ の所在などを教えてください。

もちろん、当時も、全体としては、インターネットは、生存者の救出といった被災 者を直接助ける活動には役に立たず、情報の適切な受発信など、あくまで「後 方支援」の一部に使われたに過ぎないということは、おさえるべきだと思います。

しかし、そういう限定のなかで、既存のメディアと異なる仕組みのコンピューター ネットワークならではの機能も発揮されたことは事実と思います。

当時と比較すれば、インターネットの普及度ははるかに高いだけに、潜在的に 期待される社会的役割にも、より大きなものがあると思います。



1)インターネット

インターネットは、神戸では、当時は神戸大学(SINET)が接続の主要拠点 だった。地震でラックが倒れ、機能停止となった。

一方、神戸市は、前年の94年から、主に「観光情報」を市立外国語大学の サーバーから、発信していた。
マルチメディアによる都市づくりプロジェクト=KIMECプロジェクトの一環だった。 当時の自治体としては、きわめて先駆的だった。その背後には、浜野さんらの 強い示唆もあった。

地震直後、市の企画調整課は、去年事故で亡くなられた木村課長らの リーダーシップで、震災関連情報をインターネットで流すことを決定。
広報担当の松崎氏が、ビデオカメラで、被災の状況を徹底撮影、これをサー バー経由でアップし、全世界に向けて、マスメディアとは異なる視点から、災害 の状況を直接発信し、大きな反響を呼ぶ。客観的な学術解析情報も発信。
これらは外国メディアも注目・利用した。

外語大のサーバーも倒れたのだが、断層の北側で被害が比較的すくなかった ことと、管理者が、自宅が無事だったことで、現場に駆けつけられたため、すぐ 復旧できた。神戸大学は、管理者自身が震災にあって、復旧が不可能だった。 外語大のサーバーは、SINETで神戸大学に接続されていたが、臨時処置として WIDEに接続を変更した。クビを覚悟しつつ、現場の判断を貫いたという。

神戸市も、市のトップは他の対策に忙殺されていたため、部長と課長の判断と 「事後承諾」で、インターネットでの発信をすぐ始めた。

一方、ボランティアによって、被害の状況、避難所の状況、オンラインで検索で きる死亡者名簿の発信などが行われていった。後者は、警察の許可をえず、 「ゲリラ的」に始められた。間違った情報を流すことへのおそれと、必要な情報 を流すこととの、難しい選択を迫られた。海外で日本語を読めない人のために 漢字をグラフィックスでスキャンしての発信も行われた。

この結果、アクセスが殺到し、負荷分散のため、大阪大学、奈良先端技術 大学などに同一内容をコピーし、「ミラーサーバー」をたてた。ところが、神戸 外大はダウンしなかったのに、大阪、奈良はダウンしたという。コンピューター のメモリー容量の差だった。

また、外大では、海外を含めて「メール」の受発信が確保できることを重視した。 当事者同士の正確な情報交換のために、インターネットが重要だと判断した ためだった。

商用プロバイダー、一般企業でも、社員が相当長期間にわたってボランティア で情報収集・整理・発信に専念するのを認める事例が続いた。

一方、インターネットのチャット(IRC)などでは、「神戸壊滅、死者数十万人」とい った、明らかに誇張、誤解に基づく「デマ」も相当多く飛び交った。


2)パソコン通信 商用ネット
NIFTYなどの商用ネットでは、地震直後から、会議室で支援活動のための情報交 換が活発に行われた。

真っ先に駆けつけたボランティアからの現地の最新情報、必要な救援物資の一覧、 送り方、心構えなどが受発信された。

そこから、「情報ボランティア」が活躍するようになり、複数のグループのネットワ ーク化も試みられた。

被災地にパソコンを持ち込み、情報の受発信に利用してもらおうとした。
(被災者は、有効に使うところとそうでないところに分かれた)。

また、NIFTY自身が、会員に救援金め送金を呼びかけ、仲介し、1億円以上集め、 届けた。


3)パソコン通信 ボランティアネット
マックユーザーが多い、「ファーストクラス」という、独自のパソコン通信のネットワ ークも、被災者地震からの情報発信などで機能した。神田敏明氏が、ディジタルビ デオで発信した「KNN」がその典型例。

他にも、安否情報などは、たくさん交換された。


もっと、事例・材料はたくさんあったと思うのですが、時間切れなので、とりあえず ここまでにします。 よろしければ、差し支えない範囲での転載、お願いします。

もちろん、もっと別に、皆さんご自身で、台湾の被災者、ネットの関係者への直接、 間接の支援となる活動を、ぜひ提案・実行してくださればと思います。


会津 泉


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Date: 09.23 3:23 AM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject:[iznews 1156] 台北からです

結局、昨日一日連絡がとれなかった、台湾側の主催者から、インターネットの Y2K問題と、ドメインネーム問題でのセミナー、明日、23日で予定とおり開催 したいというメールが、今日(22日)の午後1時前に届き、その連絡が韓国から 入り、急遽、いったん明日に変更したフライトを予約しなおし、3時25分、KL発 の飛行機で、ここ台北に今夜8時前に到着しました。

いやあ、忙しい出発でした。で、とりあえず、まったく無事、元気です。

昨日から今日にかけて、ウェブ、新聞、テレビなどで情報を収集しましたが、現地 と電話で直接連絡がとれなかったこともあって、なかなか、「的確な判断をするた めの材料」にはなりませんでした。日本、韓国、マレーシアから、講師が各1名 づつ飛ぶ予定だったので、その調整もあったし。。

こちらの状況は、暗くなってから着いたので、あまりよくわかりませんが、少なく とも台北周辺は、震源地とその周辺の台中などと比べると、被害は相対的には 軽いようです。揺れはすごかったそうですが、建物の倒壊、道路の被害などは、ごく 一部に限られています。被害の90%以上は、震源地に近い地域といえるようです。  テレビ、新聞などのマスコミは、極端なところだけ取り上げる傾向があるし、台湾 というと、台北と同一視するのは問題だと、地元紙にCNN批判のコメントがさっそく 出ていました。 いってみれば、神戸と大阪、あるいは京都とか位の感じでしょうか、 台北と台中は。距離的には、もっと離れていますね。確かに、揺れは台北もかなり 感じたということで、私を迎えてくれた人も、揺れの後は、近くの公園に避難し、雨が 降ってきたので自分たちの車に入って、2時間以上過ごしたということです。

ホテルは、国立の研究センターのゲストハウスのようなところです。電気が大丈夫 かなといわれましたが、OK.でした。ただし、水道は断水中です。近くのコンビニでは 、だいたいのものはありましたが、ミネラルウォーターとカップラーメンが棚から消えて いるということです。

店もいつもより早く閉まるところが多く、地域によっては停電しているので、町の人 通りはかなり少ないようです。

テレビは、多くの局で、地震特集を続けています。でも、私は、プレゼンの用意などが あるので、あまり見ているわけにもいきません。「国難にどう対処すべきか」といっ た見出しもみえます。

インターネットがこういう災害に、どういう機能を果たせるのか、現地で明日、関係者 と討論をしてみる予定です。神戸の事例も、とりあえずいただいた分を、まとめてみ ました。

昨日午後、台湾沖で、太平洋の海底ケーブルが障害を起こしたのですが、地震との関係はない、という説もあります。シンガポールは9時間、インターネットが通じなくなったようです。マレーシアも2,3時間ほどトラブりました。

また書きます。

会津 泉


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Date: 09.23 10:10 PM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject:[iznews 1163] 台北セミナーを終えて

とりあえず、震災直後のここ台北で、当初予定した「インターネットワ ークショップ」セミナーを終えました。

私は午前中、インターネットのY2K問題のパートを担当し、ICANNについては、 韓国のYJパクさんがソウルから駆けつけて、午後の講師でした。 本当は、日本からもう一人、NTTの荒野さんが来て、Y2Kの技術面での課題 などについて話してもらう予定だったのですが、開催がぎりぎりになって決ま ったので、間に合いませんでした。

また、地震とインターネットというテーマを急遽いれて、皆さんから送っていただ いたコメントを含めて、急遽プレゼンにまとめて、話しました。

参加者は当初の80名という予想の半分くらいになりました。ISPなど多くのイン ターネットの運用の関係者は、やはり地震の復旧関連の仕事で忙殺されたよ うです。主催した研究所の人も、開始か中止か判断に困ったようで、「強行」 したことは否めませんが、でも、それなりの成果はあったと思います。
(そのため運用面の実務会議ができなかったのが、かなり残念なのですが)。

今回の地震の経験によって、Y2Kについても、十分な緊急対応体制を事前に つくることの重要性を語っていると痛感されました。

やはり、直前に起きた切実な問題であっただけに、神戸での経験はとても熱 心に聞かれました。かなりの部分が、台湾にもあてはまるようです。とくに、神 戸市が意図的に、海外を含め、マイナスイメージを抑えるように発信内容を編 集したというあたりは、注目されました。

パワーポイントのファイルを渡したら、ウェブに公開していいかといわれたので、 OKしました。また、日本語でもいいから、神戸のときの関係資料はぜひファイ ルで送ってほしいと頼まれました。これは、皆さんにもぜひ協力をお願いします。

マスメディアで報道されることが、実際の状況を正確に比例しない、 という点は、神戸のときとよく似ているところです。

こちらでも、テレビなどで見て、大量に送られた救援物資が消化でき ないといったことがすでに起きていると聞きました。

もちろん、パソコンやインターネットの普及度をはじめ、地理的文化的 条件などなど、まったく異なる条件も多いため、どこまですぐに参考 になるかはわかりませんが、過去の事例を伝えることの意味は十分 にある、との手ごたえを感じました。

神戸の事例を送ってくださった皆さんには、感謝しますとともに、まだ 引き続き、続きを送ってくださるようお願いしたいと思います。

台北市内は、倒壊したビルは、報道された松山ビル一軒だけで、あと は、普通に町を走っただけでは、すくなくとも外見的には被害はほとん どわかりません。よほど工事に手抜きがあったのか、「共振」でもあっ のたかと、原因について、いろいろ論議されているようです。

もちろん、電力供給が不足しているので、断続的に停電したり、水道 も一部とまったり、台北でも被害はあります。でも、震源地に近い台中 あるいはその周囲と比べれば、まったく違う状況だと思います。

全体としては今回の地震は神戸の地震の10倍の規模のエネルギーだ った、ということですし、まだ被害の全貌がわかっているわけではない ので、安易な類比はすべきではないと思いますが。でも、神戸のときの 「貴重な経験」は、国境を越えても、生かせるところは生かすことは大事 だとあらためて感じました。

まったくの偶然のめぐり合わせで台北に来たと思います。

週末にKLに戻ります。来週は、ウィーンへの出張なんです。

会津 泉



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Date: 09.24 0:00 AM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject:[iznews 1164] 台湾の震災情報

いま、台湾で一番人気のポータルサイト、が、充実した震災関連のページを 立ち上げています。ぜひごらんください。漢字なので、かなり理解できます。
クレジットカードでの義捐金受付も、立ち上がっています。

http://www.yam.com.tw

でアクセスできます。
海外のメディアへのリンクもあって、CNN、BBC、その掲示板、そして、日本の 新聞もNHKもつなげてあります。

地区別の死亡者名簿、検索エンジンもできています。

Yam (ヤム芋のこと、台湾の形に似ているので、シンボルでもあるし、本島 人の愛称でもあるらしい。外省人(国民党と一緒にきた人たち)は、Taro とい うようです。

神戸の地震のときとは、インターネット時間で、30年近くたっているのだと あらためて実感しました。

会津 泉


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Date: 09.25 11:19 AM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject:[iznews 1175] 台湾の地震後の課題について

松崎さん、中野さん、池田さん、田路さんほかの皆さんのメッセージ、 ありがとうございます。

松崎さんは、震災直後にビデオカメラを抱えて取材に出ては、ウェブに アップされた当事者です。その後神戸市が主催した、震災とインターネット をテーマにしたシンポジウムに招かれたのが縁で、ここのメンバーにもな ってもらえました。それにしても、木村課長を喪ったのが惜しまれます。

いまは、台北からKLへの機上です。台湾の英字紙 Taiwan News を読んで いたら、社説が、中国語とならんで日本語でも要約されて印刷されていました。 このリストには、台湾在住の方がいないので、わからないかもしれませんが、 台湾では50代以上の世代は、日本統治の影響で、日本語を理解する人が かなり多いということで、たぶん、台湾の人でも、日本語の方がわかりやす い、ということなのかなと思いますが、どうなのでしょうか。
(日本人向けに日本語が印刷されているというよりも)。たぶん、直接日本語 教育を受けた、戦前・戦中世代と、その世代を親にもつ、家庭で日本語中心 に育てられた世代向け、ではないかと。

池田さん、どうでしょう?

で、「震災後の課題」と題されたその社説から、すこし抜き出して引用してみます。

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「921集集大震災により、新たに多くの問題が浮き彫りになった。ここで我々は、 震災後に視点を置き換え、解決方法を模索すべきではないだろうか。

 <略>今回の救助活動では、指揮を採る側の訓練がなされておらず、最新 の設備や陸空の輸送設備も全く見られなかった。我々が目にしたのは、前近 代的で錯雑とした応急処置のみだ。

 <略>外交部は、国連加盟各国に「国際的防災組織」設立を呼びかけ、共同 して災害に備えるべきだ。

 また被災者の精神的ダメージに対し、心理面のケアを行うべきだ。

 最後に、各地区に救助情報センターを設立し、地域主義的な運動をさらに促進 すべきことを提言したい。

<略>今回の地震で、少なくとも危機管理の重要性を教えられた。<略>
(Taiwan News Sep 25)
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 テレビや新聞の報道でも、瓦礫のなかから6歳の子供が救出されたという、 わずかな喜びを背景として、政府の救助活動の遅れ、乱れを批判する声が ずいぶん見られます。

「神戸の震災の後に専門家を派遣して視察をしてきたはずなのに、まったく生 かされていないではないか」など、神戸の震災を参照する意見が、とても頻繁 に聞かれます。

 いまからでも、神戸のときの経験を台湾に伝えることは、いや、今だからこそ 伝えることは、非常に意味があると思います。神戸市をはじめ、ボランティアを された皆さんも、ぜひ検討・実行してくださることを期待します。

 インターネットの活用についても、Yamの副社長の、Kuo-Wei-Wu, 氏が、日 本語でもいいから、ぜひ資料を送ってほしいと言っています。彼は台湾のイン ターネットのパイオニアで、政府系の高性能コンピューター研究所と大学にいて 、最近、民間企業に移ったばかりの人です。
 彼のメーラーが日本語が読めるかどうか、ちょっとわかりませんが、添付ファ イルならなんとかなると思います。他の人が読む、とかできるはずなので。
 あて先は、  です。

 もちろん、ウェブや新聞をざっと見た限りでは、こちらで思いつくようなことは、 かなりすでに実施に移されているように思います。それでも、交流の意味はき っとあると思います。

 この新聞の社説の提案にあるように、国際的救助活動の恒常体制は、あって 当然となってきたと思います。

 ところが、今回の地震では、中国の立場が影を落としています。台湾側では、 大陸中国が、口先では同情を示しているが、実際には、国際救援活動をしよ うとする国に対して、「台湾は中国の一地方にすぎない」との立場から、中国 政府にさきに承認を得るように求めたり、ロシアの救援隊の飛行機を中国上空 経由で台湾に向かうことを認めないなどの形で、事実上妨害していると批判し、 外務省をはじめ、非難をはじめているようです。
 李登輝大統領の「特殊な国同士の関係だ」との発言以来緊張が高まっている 中国と台湾の関係が、トルコの地震がきっかけで、ギリシャとトルコの関係が改善 に向かったという報道の直後だけに、良くなるものと期待されたのですが、どう も逆効果になりそうです。

 政治はともあれ、むしろインターネットこそ、国際的な救助活動、協力活動の強 力なツールとなるべきですね。
 Y2Kでは、インターネットを国際的情報交換の場として利用しようという動きが 政府レベルであるのですが、Y2Kのような、ある意味で一過性のイベントにとど まらず、恒常的な災害、事故への危機管理・解決手段として、インターネットを媒介 した組織的な取組みを行うことは、とても意義があることだと思えてきました。

 これは、「インターネット・コミュニティ」の課題でもあり、また、危機管理コミ ュニティ(というのがあるのかな)、専門家の課題でもあるでしょう。

会津 泉




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