from KL [iznewsハイライト]  October 1998



会津 泉

(アジアネットワーク研究所/クアラルンプール)



Date: 10.01 0:50 PM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject: [iznews 695] IANA・NSI提案に対する日本政府コメント

郵政省のデータ課から送られてきたものです。

新法人は、9月末までに(米国時間ですから、あと半日ほど)、設立の めどが立つこととなっています。しかし、規約の第5案が、28日に発表 され( http://www.iana.org/description3.html)、役員などをめぐ って土壇場での折衝が続いているようですが、よく状況は見えません。

IFWPなどのオープンなプロセスだけでは、なかなか即応が難しいようです。 恒常的な国際組織が必要だと思っています。

とりあえず、わが政府の発表を、ご参考までにそのまま転送します。


平成10年9月

科学技術庁科学技術振興局
文部省学術国際局
通商産業省機械情報産業局
郵政省電気通信局

ドメインネーム管理に関する新法人についてのIANA・NSI提案に対するコメント


1.総括的意見

 我々は、ドメインネーム管理新体制に関し、本年7月から約2ヶ月のごく短期間で最終案 を取りまとめた民間部門のイニシアティブを高く評価する。

 また、今般公表された新法人の「定款」において、米国政府のホワイトペーパーにおいて 規定されている4原則、1安定性(Stability)、2競争(Competition)、3民間における ボトムアップ的な調整活動(Private, Bottom-up Coordination)、4代表制 (Representation)について、説明書き(A Brief Explanation)の中で明言されているこ とを歓迎する。


 なお、新法人設立以降、本「基本定款」並びに「通常定款」を運用してみて、新たな問題 や調整すべき事項が生じた場合には、「基本定款」、「通常定款」の変更を含めた柔軟性あ る対応をとるべきであることを再確認する。

 こうした基本的考えに立った上で、以下新法人の「基本定款」、「通常定款」について意 見を述べることとする。


2.個別意見

(1)意思決定プロセスにおける柔軟性の確保

 本案は、本件に関するメージャー・プレイヤーであるIANAとNSIが、他の民間部門の意見 も踏まえた上で、集中的な議論を重ね、取りまとめたものとされている。本案に関しては、
9月30日までの締切が迫っていることもあり、他の民間部門からの意見については、1一両日 中に提出すること、及び2実質的な部分については変更を認めないこととされている。


 しかし、1本案取りまとめにおける最終局面においては、IANA、NSI以外のプレイヤーは 議論に参加していなかったこと、2non-native English Speakerにとっては、数十ページに 及ぶ英文文書を一両日で精査するのは困難なことから、一両日を経過した後に提出された意 見についても聴取した上で、検討の対象に加えるべきである。

 また、意見の内容についても、実質的な部分については変更を受け付けないと限定するべ きではなく、重要な課題については、検討対象とする等柔軟な対応を行うべきである。

 さらに、今後新法人における意思決定に際して再三行われることが想定される意見招請に おいても、上記の柔軟性を確保するべきである。

(2)法人解散後の資産(基本定款第6条)

 新法人を解散する場合、連邦政府や州政府に対して法人の資産分配が行われる可能性が規 定されているが、本資産の形成に貢献したのは、3つのサポーティング組織をはじめとする 世界各国のメンバーであることを考慮するべきである。

(3)事務所の所在地(通常定款第1章第1条)

 主たる事務所を米国カリフォルニア州ロサンゼルス郡に設置することには同意できる。ま た、米国以外にも事務所を設置することについても、国際的代表制の観点から歓迎する。但 し、外国人の理事会メンバー等の米国における活動に支障が出ないよう、新法人並びに米国 政府は保証すべきである。

 また、外国に居住する者が新法人に対して当該国で裁判を起こした際に、判決の効力は米 国に及ばないという懸念がある。このため、常に米国での裁判を余儀なくされるとすれば、 外国人が不利な扱いを受けることがないよう、新法人は配慮すべきである。

(4)財政基盤(通常定款第4章第2条)

 手数料や料金は、合理的なコストや積立金をまかなうのに十分な水準に決定されるとある が、その決定に際しては、負担者の過度な負担を避けるよう配慮すべきである。


(5)理事会(通常定款第5章)

 新法人の最高意志決定機関の構成メンバーである理事の選出に当たって、「国際的代表制」 を採用し、特定の地域・国による理事の独占を防止するメカニズムを導入したことにつき評 価する。また、理事の資格要件において、政策担当の政府・国際機関関係者を排除したこと は、ドメインネームの新たな国際的管理体制を民間主導で推進することを明確にした点で意 義のあるものであると考える。

 ただし、暫定理事会における一般選出理事については、現在民間部門を中心に具体的な人 選が進められていると考えるが、9月30日の期限が差し迫っていることから、早急に案を公 表し、利害関係者の意見を求めるべきである。

 また、「地理的地域」の定義については、3年に1回以上の頻度で見直すことが盛り込ま れているものの、現実に通常定款を修正するには高いハードルが設けられていることから、 当初案において将来的な人口増加やインターネットの普及率の上昇を考慮に入れた上で行う 必要があると考える。これに照らせば、現在案の「アジア/豪州/太平洋」という地域は、 将来的にあまりに大きすぎる地域となる可能性が高いことから、さらに2つに分割するのが 適当である。

(6)サポーティング組織と会員制(通常定款第2章及び第6章)

 サポーティング組織及び会員制は、いずれも幅広い利害関係者からの意見を吸い上げる組 織として重要なものと認識しており、今般の案において、サポーティング組織として、IP アドレス、ドメインネーム、プロトコルの3組織を設けることとしたことについて、基本的 に支持する。

 ただし、現在の案では、サポーティング組織の加入資格、審査等の決定過程が不明確であ り、本案においてはペンディングとなっている会員制のあり方を検討するためにも、透明性 を確保しつつ、迅速に明確化することが必要である。

(7)委員会・評議会の機能分担の明確化(通常定款第6章及び第7章)

 理事会の下に位置する直属委員会、諮問委員会及び各サポーティング組織の下に位置する 評議会の組織配置については、議論の重複の排除、効率的な意思決定の促進のため、その機 能分担を明確にする必要がある。


(8)政府諮問委員会(通常定款第7章第3条)

 理事会に助言するための組織として、世界の政府関係者による諮問委員会を設置すること について支持する。ただし、現在の案では本組織の機能・位置付けが不明確であり、更なる 明確化が必要であると考える。

 また、委員会に派遣できる代表者を一名に限定するとしている点については、世界の政府 関係者の意見を聴取する必要があると考える。我が国としては、政府諮問委員会への諮問内 容が多岐にわたることから、複数の代表者の派遣を可能とすべきであると考える。

(9)事務局長の選出手続の明確化(通常定款第8章第2条)

 現在の案においては、事務局長の選出手続が不明確であり、迅速な明確化が必要である。

(以上)



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Date: 10.05 0:14 AM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
[iznews 703] Re: 10/2 IANA から米国商務長官に送られたレター(和訳)

At 23:35 98/10/04 +0900, Toshi Tsubo wrote:
> グローバルコモンズ 坪です。
>
> iznews には初めての投稿です。皆様よろしくお願いします。
>
> 現在の状況については会津さんの方がお詳しいと思いますので、是非補足をお
> 願いします。
>
> 私が持っている疑問は、IANA の今回の提案に、IFWP を重ねてきた Boston
> Group が完全に同意をしているのかどうかという点です。つまり、IANA の提
> 案が本当に世界のコンセンサス(という位置づけ)なのかどうかという点で
> す。会津さん、どうなのでしょうか。

坪さん、基本資料の紹介ありがとうございます。

ついでに、振られてきましたね。ちょうどいま、現在の状況についての原稿をまとめて いる最中です。一昨日締め切りの・・・。なにしろ読まなければいけないメッセージ の量だけでも膨大で、大変です。

以下が、その草稿です。未完です。

最後までけっこうドタバタしたように見えます。
NSIが簡単にはこれまでの機能をギブアップしようとはせず、米国政府との 交渉が難航したようです。とりあえず一週間延長、になったのですが。

日本から新役員に村井さんが指名されています。
アジアから、日本とオーストラリアだけというのは、ちょっと気になっています。

会津 泉
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(略)
  9月14日、ごく短い時間であったが、筆者はたまたま訪米した機会にホワイ トハウスにマガジナー顧問を訪ねた。彼はIANAとNSIの交渉結果について楽 観的で、その後物理的な会議による承認、あるいは、インターネット経由での オンライン承認を行えば、月末の期限までに、少なくとも体制はできあがるとの 見通しを示した。
 9月17日、IANAとNSIから、両者が合意に達したという規約案がインターネッ ト上で発表された。ただし、もっとも対立していた、新組織を「会員組織」とする かどうかについて、両者の合意は実現されず、会員組織とする方向で、最終 的には暫定役員会で検討の上決めるということにされるなど、「時間切れ」によ り、規約そのものも暫定色の強い内容だった。さらに、IANAは9月27日に独自 に「第5案」を発表し、一方NISは米国政府との契約の終結交渉に終われる展 開となった。
 結局、期限切れ直前の9月29日、米国商務省はNSIとの契約を一週間延長 するとともに、IANAのおよび他の団体から新組織の規約提案を受け付け、これ に対するコメントを公募し、それらを検討した上で、最終的な移行案への実現 交渉を行うと発表した。これを受けてIANAは10月2日、最終案を正式に商務省 に提出し、新組織ICANN(Internet Corporation for Assigned Numbers and Names)の発足へ向けて動き出し、すでに暫定役員の候補9名を発表し、その なかには、日本から村井純慶應大学教授・WIDE代表も含まれている。
 とくに9月下旬から10月初めにかけては、いくつかのメーリングリストで、これら の動きについて連日膨大な量の議論が交わされ、とても追いかけることは困難 であった。IANAの最終案とその詰めに至る行動については、公開性、透明性 に欠けるとの批判が出ている。米国政府にも、同様に、「オープンプロセス」を 強調しておきながら、結局は舞台裏の折衝で幕を引こうとしているとの批判が 強い。せっかくのIFWPでの取組みが、内容的には相応の役割を果たしたとい えるものの、最後に有効な合意プロセスを実現できず、このままでは尻切れとん ぼの感が強い。
 いずれにしても、米国政府は、IANAが提案した案をベースに結論を出し、新 組織を立ち上げる可能性が高い。その上で、関係者は今後さらに議論を続け、 合意を積み重ね、現実的に機能する組織を形成していくことになる。まだまだ ゲームは続くのである。


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Date: 10.05 0:24 PM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject: [iznews 705] Re: 10/2 IANA から米国商務長官に送られたレター(和訳)

At 23:35 98/10/04 +0900, Toshi Tsubo wrote:
> グローバルコモンズ 坪です。
>
> 私が持っている疑問は、IANA の今回の提案に、IFWP を重ねてきた Boston
> Group が完全に同意をしているのかどうかという点です。つまり、IANA の提
> 案が本当に世界のコンセンサス(という位置づけ)なのかどうかという点で
> す。会津さん、どうなのでしょうか。
>


この点については、少なくともBoston Groupは、「同意」はしていません。 ただし、彼らはかなり「少数派」で、大勢は、IANA-NSI案に大筋で同意して いると思えます。それでも、組織の透明性、アカウンタビリティーなどの点で 疑問も出ていますね。

まだまだ、米国政府が調整するでしょうし、暫定役員会での議論もあるでしょう。

日本から村井さんが役員候補に指名されていますが、さっそく強い批判も出て います。IAHCという、最初の委員会のメンバーだったために、「利害関係者」 じゃないか、といった指摘です。

難しいところですね。

会津 泉


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Date: 09.03 11:43 PM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject:[iznews 708] Re4: 10/2 IANA から米国商務長官に送られたレター(和訳)

At 16:22 98/10/05 +0900, Yoshihiro Obata wrote:

> KDDの小畑です。
>
>  最近とても忙しくて、フォローしきれていないのですが、IAHC、IFWP、ICANNといく
> つもの団体が出てきていて、誰が決定権を持っているのかが良く見えていません。最
> 終的には、権限を持っているのが米国政府であるという主張をうまく隠すための隠れ
> みの作りが延々と続いてきたと言う評価が出てもおかしくない状況だと思います。
>  例えば、Boston Groupが何故同意しないといけないのか(self governanceだったら、
> どんな意見も単なる参考であって、それらが総体的に決定を下すはずであり、個々の
> 賛成・反対は評価しにくいのではないかと思います)という単純な質問も理解できな
> くなってしまいました。
>  これらの点について、分かる方がいらっしゃれば解説していただけると非常に助か
> ります。
>

小畑さん、フォローするだけでも、ものすごい時間(と体力)が必要です。 私も連日はとても無理なので、週末にまとめて見てみたところです。

この件は、最終的には、米国政府=マガジナーが決定権をもっているとみていいと思 います。
ただし、「民間主導での組織作り」を求めたわけですから、民間側が案をつくり、そ の実現に 努めるというストーリーです。
 マガジナーは、民間がひとつの案で合意することを要求してきました。そうできな いときは、 複数案のどれかを選択することはできない。政府は独自の解決をする、と。

そこに、Boston Groupなどの「対案」の存在意義があるわけです。
極端にいえば、ICANN案そのものを葬る効果をもつわけです。


> Tsubo> 私も読みました。市場主義者にとっては、IAHCの再来は避けたいところでしょう
> Tsubo> から。私は、村井さんへの個人批判というよりも IAHC路線に進むことへの
> Tsubo> 牽制だと受け止めています。
>
>  インターネットを良く分かっている有名人は村井さんしか無いと言う点には同意し
> ますが、このように法律(特に国際関連法の状況)に関わる知識を持ちつつインター
> ネットのことが良く分かる人が必要とされている状況では、日本には適任者は居ない
> のではないかと危惧しています。何とか、米国法の縛りから逃れられるような結論が
> 得られると良いですね。
>

出発点として、米国法の縛りからまったく自由な組織というのは、無理だと思います。米国でつくる法人ですから。でも役員会が立ち上がった後の実際の運用において、米国法(と政府)に大きく縛られるとも主マ線。

村井さん以外に適任者がいるのか、というのは、日本に限らずアジアにもいえること かもしれません。インターネットの関係者以外で、産業界でインターネットにも法律 にもビジネスにも明るい、国際的な活動ができる人材となると・・・。

会津 泉


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Date: 10.08 10:16 AM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject: [iznews 712] 金曜フォーラムで放送 10月16日

先月、埼玉で開かれた「マルチメディアフォーラム」が、NHK教育テレビで放送されます。

あの、アラスカに臨時着陸して、かろうじて間に合ったというイベントです。 ちょっと先ですが、

10月16日(金曜日)22:45〜23:55 「金曜フォーラム」 です。

第2部 パネルディスカッション 
「マルチメディアで変る! 産業・・・文化・生活・人」

<コーディネーター>
  ・須藤 修(東京大学助教授)
<パネリスト>
 ・河原敏文(ポリゴン・ピクチャアズ代表)
 ・スーザン・マクデーミド(インフォプラス取締役)
 ・糸井重里(コピーライター)
 ・大浦博久(マイクロソフト常務取締役)
 ・会津 泉(アジアネットワーク研究所)

ということで、ご用とご急ぎでない方は、どうぞごらんください。

会津 泉


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Date: 10.10 10:30 AM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject:[iznews 716] AN Rのホームページを更新!

内村さんに、出張前に頑張ってもらったおかげで、だいぶ中身が増えました。

アクセス統計というのが、だれにも見えるようにしてあります。

http://www.anr.org/stats/

を見ると、まず、きれいなグラフが出てきます。それを見ると10月のアクセス が過去一年で最高になったことがわかります。

そこで10月の詳しいデータを見ると:

http://www.anr.org/stats/stats1098.html

10月は、一日平均170ヒットある、と出てきます。

国別、サイト別などのデータもわかります。

とてえば、ヒット数の割合では、以下のようになります。
数は少なくても、メキシコ、インドなどからもアクセスがあることがわかります。

Total transfers by Country

No. Hits Country

1 38.1% 日本  Japan
2 23.9% マレーシア  Malaysia
3 13.8% 不明  Unresolved
4 12.4% .com US Commercial
5 4.2% シンガポール Singapore
6 3.8% .net Network
7 1.3% .edu US Educational
8 1.0% フランス France
9 0.6% メキシコ Mexico
10 0.4%   インド India
11 0.2% 米国(.us) United States
12 0.1% タイ Thailand
13 0.1% 英国 United Kingdom
14 0.1%   オランダ Netherlands


他にも、どのファイルがどれだけダウンロードされたか、というのもわかります。 最近では、IFWPレポートが、48回ダウンされたようです。

というわけで、けっこう参考になります。

一度ごらんになってみてください。また、自分でWEBで発信されている方も、 こういう統計ソフトを使うと、「反応」がよくわかります。案外、知らない方が多い のです。フリーウェアであります。

内村さんの石鹸も、ぜひお験しください。アトピーに良いという噂もあるので。

では、週末、仕事のカキイレ時なのです。来週水曜から一週間、日本に出張です。 東京-諏訪-東京-箱根 と動きまわる予定です。

会津 泉


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Date: 10.15 6:24 AM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject:[iznews 717] QWEST

いま、アメリカでは、従来とはまったく違う技術を軸にした、新興の通信会社が 続々と登場しようとしています。インターネットの基本であるIPプロトコルがメイン です。その1社、注目のQWEST社の執行副社長、ナイル・シャフェイ氏が、 GLOCOMの招待で、来日し、昨日の午後その特別講演会がありました。

私は最初の1時間しか聞けなかったのですが、そのメモを添付ファイルにします。
(文字化けがいやなので)。

彼の話の要旨は、

従来の100分の1の費用で、大規模ネットワークができるようになった。
日本のメーカーは、まったくわかっていない。
既存の電話会社もわかっていない。
われわれは、高速で安価な、ペタビットクラスのネットワークをつくって提供する。

というものです。ギルダーが言っている通りのビジネスです。

たしかに、わが日本の(メーカー・企業の)危機感の無さは、かなりのものだと思います。 インターネットの時代が来るといっても、高速で安価なネットワークができるといっても、 「そんなことはありえない」と専門家が言うのは、いやというほど見ています。

それに警鐘を鳴らすために、GLOCOMでは、あえて彼を招聘したのです。
明日・明後日と、招待オンリーで、箱根で会議を開いて、議論する予定です。

また、報告します。

いまは諏訪の温泉宿です。これから、朝風呂に入ります。

会津 泉


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Date: 10.19 7:13 AM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject:[iznews 720] ジョン・ポステルの死

先週末に、悲しいニュースが入ってきました。

インターネットのドメインネーム(DNS)問題については、ここにもご報告してきましたが、 いままでのDNSやIPアドレスなどの管理の総元締めをしてきたジョン・ポステル氏が、 先週金曜の夜に亡くなったというのです。

もともと心臓を患っていて、人工の弁を着けていたのが、不調で、ということのよう です。彼とは、7月にジュネーブのINETの際に会って、短い会話をいくつかした のと、その後にメールのやりとりをしたのが最後になってしまいました。

インターネットの「RFC」という、標準化のための文書の最初のエディターで、 ドメインネームの元のファイルの管理、各国にNICが広がるときの指導、などなど 彼のインターネット発展への貢献には非常に大きなものがあります。

インターネットの本当の先駆者の一人、です。


以下は最初に流れてきた、デーブ・ファーバーからのコメントです。

また、

http://memex.org/meme4-01.html

でジョンとのインタビュー記事も読むことができます。


I, and others I fear, have spent a sleepless night after hearing of the death of Jon Postel last night. This morning there was a note in my mail box from Vint Cerf that said many of the things I feel at this time. I asked him for permission to send on which he granted.

I also remember Jon. I was his primary thesis advisor along with Jerry Estrin and I remember with fond memories the months spent closely working with Jon while his eager mind developed the ideas in back of what was a pioneering thesis that founded the area of protocol verification. Since I was at UC Irvine and Jon at UCLA we used to meet in the morning prior to my ride to UCI at a Pancake House in Santa Monica for breakfast and the hard work of developing a thesis. I gained a great respect for Jon then and 10 pounds of weight.

I will miss him greatly. Jon was my second Ph.D. student. The first, Philip Merlin, also died way before his time.

Dave


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Date: 10.26 10:59 PM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject:[iznews 727] Virus and..

ウィルス情報は、たいていの場合、ニセ情報が多いようですね。 日本に限らず、英語でも時々まわってきますが、いままでのホンモノ 情報は、私の経験では一度もありませんでした。

慣れていない人は、真剣に考えて転送されるのですが、多くの 場合は、「チェーンメールだ」と指摘されてしまいます。

森友さんも善意から教えていただいたと思います。ただ、この リストにはベテランの方も多いので、本当に本当の場合には、 そういう方からの注意が先に来ると思います。
どんなに本当らしい情報でも、自分で真偽を確認できない情報 は、原則として転送しない、というふうにすると間違いが減ると思います。

前にもたしか、重病の子供を助けてという、出発点では深刻な依頼が 結果的にはいつまでもネット上を流れて、チェーンメールになってしま ったことがあったと記憶しています。メールというのはコストがほとんど かからないだけに、一度流れるとなかなか止まらないのでしょうね。

お互いに気をつけましょう。

ついでに。

ここKLでは、土曜日にまた、アンワル支援・反政府デモがあったようで す。でも、ちょうど週末で地元紙も配達を止めていて(事務所に来るの で)、テレビも見なかったので、全然気がつかず、でした。私のところは 市の中心部から車で15〜20分、東京でいえば、目黒とか世田谷、とい った感じのところで、事務所と住まいが同じところなので、通勤で町に 出るということもなく、普通にしていると町中のことはほとんどわかりません。 事務所も日本人3人だけ。地元の人との会話もあまりないという意味では ちょっと隔離されていますね。日曜の夜、ジュネーブから来たお客さんと 食事をするためにホテルで会って、はじめて知った位です。

また多数の逮捕者が出たようで、11月のAPECサミットまで、毎週続くので しょう。この「改革運動」のオーガナイズにインターネットが相当利用されて いるといわれます。

こういうメールも簡単には止められない、わけですね。

会津 泉


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Date: 10.28 11:48 PM
From: izumi@anr.org (Izumi Aizu)
Subject:[iznews 732] 千客万来

めずらしく(?)、しばらくKLにじっとしています。

その間、千客万来となりました。

今日は、午前中に、イギリスの拠点をもつアメリカ人の、セキュリティ の専門家、ビル・チャーチ氏が、シンガポールのAPNGの事務局の ヨン・スーという女性と一緒に事務所に来訪され、来年の会議などの 相談。UNDPの事務所に紹介したり。

午後はフランスのシンクタンク、プロメテの、アルベール・ブレッサンと キャサリン・ディスティラーの二人。ブレッサンの論文を日本語に翻訳 して『ネットワールド』(東洋経済新報社)という本にしたのが、91年。 その前年に初めて会ってから、もう8年の付き合いになりました。

で、彼らを案内して、MDC(マルチメディア開発公社)へ。
日曜にも彼らと夜に軽く飲んで話して。彼らは、KLで開かれた世界の 証券取引所の年次大会のゲストとして招かれたそうです。この後、 ベトナムで飛んで首相に会い、その後はラオスだそうです。

そう、日曜は、その前に、ジュネーブから、アジアの途上国でのインタ ーネットの発展をテーマに、PhDをとっている、ポーラ・ウニメンコさん と夕食。フィンランド系スゥエーデン人、だそうです。

昨日は朝日新聞社の外報部の郷さんという記者の方。マレーシアの 教育と社会が主なテーマということで、マラヤ大学に留学中の、鴨川 さんという学生の方に手伝ってもらって、一緒にお相手しました。

先週は、火曜にKLに帰って、水曜が、アメリカからKLに滞在している インターネットのパイオニアの一人、デビッド・クロッカーと夕食。ANR の二人のシニア・アドバイサーの一人、デビッド・ファーバー教授の 教え子でもあります。ドメインネーム問題などをおしゃべり。木曜には 日本から、IDCの的場さんが来社。

10月は、富山大学の堀田・黒田さん、電気通信大学の加藤さんが 来られて、MSC、マレーシア事情などを説明しました。

ドイツからも、イレーヌ・ラングナーさんの紹介で、彼女の友人がいま KLにいるということで、そのうち会うかもしれません。来週は、シンガ ポールで、いちばん長い付き合いの、ラリー・リオンがKLに来るし。


外食が増えて、体重も増え気味、です。 秋深し、なのですね、日本 では。締めきりが来ている原稿がたまっているなあ・・・。


会津 泉




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